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07話 ”情報”それは不確定である

あの黒装束の男はまんまと罠にハマった。しかし驚くべき抵抗を見せた。


人間の身体能力の限界を超えて。そしてあの男の意識はほぼ無かった。


リンによると薬物の匂いがしたらしい。その薬物の効果は洗脳や重度の意識障害などなどおそるべき効果だった。


そして私は思った。この男も被害者の一人であると。


そして私たちは彼に瀕死の重傷を負わせなんとか止めることができた。


そして彼は死ぬまでのわずかな時間に意識を取り戻し私たちに重要な情報を渡してくれた。


そして彼は最後一瞬何かを憎むような顔をした後に幸せそうな顔をして息を引き取った。


私たちは彼を丁重に葬った。


ちなみにこの国には土葬と火葬があるが今回は目立たぬように墓地で土葬にした。


そして彼が私たちに託した情報は私たちにとって、とても重要なことだった。


私は執務室で外をメイドたちに見張らせネイルと一緒に情報を整理した。


私は椅子に座り私のテーブルを挟んだ目の前で立っているネイルが数枚の資料を机に広げる。


「えーまずあの黒装束の男が吐いた情報で信頼性が高いものを厳選して資料を作りました。ご確認ください。」


私は書類を手に取り一枚一枚確認する。ネイルが私が資料に目を通すのを確認しながら話を進める。


「では情報について私からも話させてもらいます。まずあの男が最初に話した組織についてご説明します。」


私は資料に集中する。ネイルの話は流している。そして資料から情報を精査する。


まずあの男が所属していた組織につて。


組織名は分からなかったが組織の規模についてはある程度つかめている。


まず個々の強さだが何とこの国の近衛騎士団と対等に肩を並べるほど強いという。


正直驚いた。近衛騎士団は帝国の中で実力がトップクラスの人たちの集まりである。


まさかそれほどの組織だったとは。


そして組織はさまざまな貴族から暗殺や隠蔽工作の依頼を任されるという。


しかしこの組織を知っているのは貴族の中でもごく僅かだそうだ。


そして問題なのはどの貴族が知っているのか。そこが重要だが今回はその情報は得られなかった。


そして次にこの組織の構成員の人数だがなんとビックリ、1000人を超えているらしい。


この人数なら小国の常備している正規軍よりわずかに少ないくらいだろう。とても多い。


私たちメイドが200人だから単純計算で私たちの5倍だ。


そして一人一人がそれなりの強さだというんだから、恐ろしい。


そしてあの黒装束の男が言っていた”あの方”はまだわかっていない。


そもそも探すのがあの情報だけだと無理だ。なので”あの方”については悪いけど保留かな。


そして次は組織の運営体制。それも分からん。まず相手の本拠地と資料を見つけないと単純に調べようがない。


なんか出来ないことばっかだな。


しかしもう一つは重要な情報だアイツらの組織の支部の一つがわかった。場所はガルトリア帝国の”帝都”にある。


この王宮から1キロほどの距離だ。


今から襲撃してもいいんだけど相手の動きが確定でわからないため”今”は動けない。


でもアイツらがどのような行動をするか唯一わかっている日がある。それは一週間後の夜。


アイツらは後宮を襲撃し私たちを殲滅しようとしている。


そして私たちの正体について知っているのはその支部の奴らだけらしい。


なぜ支部の奴らが本部に私たちの正体を知らせていないのか?知らん!


まあ冗談は置いといて私の予想だと他の支部に大きな手柄を取られるのが嫌だとかそんな感じの理由だと思う。


それと今ネイルが説明をしているけどほぼ頭に入ってこない。私は私で考えているからね。


てか資料だけでも見てたら情報入るからネイルが説明する意味ないんじゃない?


しかもネイル手に持っている資料じゃなくて私を見ている。自意識過剰でもない。ここには見ているという事実だけが存在していた。


怖。普通にこいつ怖!目が限界まで見開き私を見ている。私はネイルをなんとかする為、口を開く。


「ネイル報告お疲れ様。もう戻っていいよ。」


「戻る?何を言っているんですか?私にとってメイ様がいるところが戻るべき場所です。」


「あ、そう」


私は感情を無くし返事をするだけの人形に徹する。やはりネイルは少し怖い。まあ流石に報告だけさせて返すなんて無粋だからね。


「ネイル今紅茶を出すからそこのソファーに座っといて。」


「わかりました」


私は適当に紅茶を淹れる。この適当は雑な方ではない。


そして私は紅茶が入ったカップ2つとクッキーが数枚ある皿をネイルが座っているソファーの前にある机に置く。


そしてここからは真面目な話だ。


「帝都にある支部の奴らに私たちが勝てると思うか?」


「あの支部にいるのはおそらく20名ぐらいでしょう。そしてもしその中に強者がいてもこちらにはリン様ともう一人圧倒的な強者がいるので今回の戦闘に関しては大丈夫だと思います。」


私より戦闘に詳しいネイルが言うんだ。間違いないだろう。


しかし気になるのは相手の強者がどれほどの力を保有しているかだ。仮にその強者に普通のメイドを当てて生き残れるのか、はたまた死んでしまうのか。


そこが今回の作戦では重要な所になるだろう。


やはりこちらも最高戦力を招集するしかないね。

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