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04話 "議会"それは茶番である

明日はあの男爵の処遇について話し合う議会が行われる。あの後男爵について更に調べてもらったが有力な情報は出てこなかったらしい。


まあ、あの男爵を処刑すればいいだけだ。


皇帝が一声かければ貴族たちは皇帝の意見に賛成するだろう。


しかしもし裏で何か取り決めを決めていた死刑にはならないかもしれない。


そこら辺は要注意だ。そして議会の前日には皇帝の原稿を私は完成させた。


こういう事務仕事が私の役割だからね。しかし不気味なのが宰相だ。


この国には今大きな三つの派閥がある。


皇帝派:皇帝に力を集めようとする派閥。しかしその正体は残りの派閥に入れなかった残り物が身を集める派閥。皇帝をなんとか利用しようとしている。


宰相派:これが1番大きな派閥。宰相を支持しそのおこぼれを貰おうとしている。しかし皇帝派とは違いそれぞれの貴族がそれなりの家柄。


軍事派:これが1番武力が高い派閥。軍人や軍隊将軍なと軍事に関係している者たちが在籍している。しかし宰相派からは家柄の差でよく侮辱されている。


この中で派閥として成り立っているのは宰相派と軍事派のみ。


皇帝派は政権争いとは蚊帳の外と言う状況になっているが実情は違う。


そもそも帝国の皇帝には軍を動かす権限と緊急時には布告を発令することができる。


議会は国外より国内の法律や魔物対策などなど、国内の対応で手一杯だ。


それに元々貴族なんて纏まりがないためほぼ実権は皇帝が握っていた。


あの男が現れるまでは。宰相 ゲル・ドリリカン。彼が就任してからは違う。


貴族たちは一つにまとまりだし、国内の事にも対応できる様になっていた。


なので議会で警戒すべきなのは宰相派かな。


軍事派は、個々がまとまりが無いため、なかなか軍事派主体で法律が作られる事はほぼ無い。


そして私は明日の皇帝が発言する分の原稿を書き終えた。明日の議会に多少不安を残して。




そして議会当日。私は議会室の扉の付近に沿うように立っている。


今日は貴族たちにも少し緊張感があるかと思っていたが案外ない。


う〜んもう結果をわかっているんだな。どう言う事なのか。それはもちろん派閥間での動きがあった。


それ以外ありえない。


そして皇帝さえも凌駕してしまう派閥。そんなのは軍事派と宰相派のどちらか。


しかし宰相派には表だった動きはなかった。


いやもう、派閥での動きの時点で表立った動きではないんだけれどね。


でも多分今回は、よく纏まらないけど影響力はとてもデカい派閥である”軍事派”が動いたのだと思う。


それにどこの派閥に属していない貴族たちは軍人たちの武力を恐れて一時的に軍事派から協力の要請が来た時に協力する傾向がある。


この感じからすると軍事派は結構な数の貴族を抱き込んだのだろう。醜い、実に醜い。


まあ権力争い真っ只中の私が言える事では無いのだけれど。


しかしもちろん軍事派が大人数の貴族を抱え込んだら宰相派が黙っていない。


しかし今回はその兆候が無い。どう言う事なのだろうか?


今回軍事派が主導で男爵の処遇を決定すれば少し軍事派の影響力が増すだろう。


政治とは少しの押し合いで権勢が変わる。


本来圧倒的に有利なのは宰相派だ。しかし軍事派が少しでも対抗してみせたらどうなる?


圧倒的な権力を持っている宰相にも対抗できる勢力として少しでも宰相に不信感を抱く者が軍事派に流れてしまう。


これは宰相派も困ると思う。なので今回は宰相派を注視していたのだが何も行動しないとは、、、


やはりあの宰相の行動は読めない。この私の美貌にも屈しなかったのだから。”この私の”!!


と、そんな感じで議会は始まった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


結果だけ言おう。あの男爵は最大限の恩赦をされた。謹慎四ヶ月、罰金100万ナイト(1円=1ナイト)。


それだけ。いや、おかしいだろー!


普通に考えたら死刑でもおかしくないことをあの男爵はやったのに普通に考えたら罰として甘すぎる。


うん、これは絶対に何かあった。しかし軍事派だけでここまで罪を軽くすることはできないと思う。


宰相派か、、、しかし今回宰相派には動きがなかった。だとすると別の派閥の、もしかしたら、


”ドス”!


後ろから鈍い音がした。何が起こったのだろう。私はさっきまで考えていたことを一回やめ後ろを見る。


しかし顔しか動かない。どう言うことだ。あれ?足に何かの液体が流れる。これは血液だ。血液だ、、、


私は急に頭が痛くなった。


「メイ様!」


ネイルが叫び私に何かを刺した黒装束の男に手を伸ばす。そして黒装束の男は私に刺した”何か”を引き抜く。


それは少し長いナイフだった。周りの貴族たちがあからさまに動揺している。


そして私に近くに兵士たちが駆け寄ってくる。


ちなみに表面上私たちはただのメイドであるため攻撃もできない。


そして私は本当に攻撃できない。薄れゆく意識の中でネイルが叫ぶ声が聞こえる。


「早く医者を!」


なんか寒くなってきた。ん?兵士たちの声が聞こえる。


「賊を取り逃した!」


「なんとしても追え!絶対に逃すな!」


兵士たちの声にも焦りが見えている。その通りだ!なんとしても追え!この私を刺したんだぞ!


ああ、もうダメだ。これ以上意識が持 た な い、、、

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