40話 ”謁見”それは波乱である
英雄 ”ヨル・グランド”は馬車から下り私にお辞儀をする。
「今回はお招きありがとうございます」
と一礼をする。ムカつく奴だ。私はこう言う正義感を振り回している奴がムカつく。
しかし私は今、その本心を隠し笑顔で対応をする。
「いえいえいえ、こちらこそ、お越しいただきありがとうございます。」
と私も英雄より深い礼をして答える。
「皇帝陛下は謁見の間(大)でお待ちしております。」
「わかりました」
そして私たちは王宮内に入る。私たちが歩くところにはレッドカーペットが引いてある。
ちなみにこれは皇家の特別仕様と言うのになっている。つまり高級品だ。ちなみに暗殺計画はもう進んでいる。
そして私たちは謁見の間についた。扉が開く。そして高いところにある玉座に一人の人影が映る。
「よく来たな〜、英雄 ”ヨル・グランド”くん」
モニカはニヤリと笑う。英雄はその笑いにも動じずに跪く。肝も座っているようだ。
ちなみに今日はこの英雄しかいない。そのおかげで計画が進みやすくなった。
「その方、これまでの冒険譚を聞かせてくれないか?」
モニカが言う。そこから英雄の冒険譚は始まった。
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そこから小一時間英雄の英雄譚は続いた。そろそろ計画を始めますか。
「もういいよ」
私は唐突に言う。英雄は驚いた顔をして私の方を見る。
「どうしたのですか。メイド殿。」
「ハッハッハッ。この状況で私の事をただのメイドだと思っていることについてどうかと思うね」
私は吐き捨てるように言う。
「なるほど、俺を嵌めたと言うことか?」
英雄の口調が変わる。
「そうそう〜英雄君の言う通り!」
モニカが普段の感じの口調で言う。
「まさか、皇帝も、、、」
そして英雄が剣を抜こうとするが剣は入り口で私たちが預かっている。
「諦めろ」
ウェルもやって来る。しかし英雄は何もないところから剣を作り出した。
「なっ!」そして寝ぼけていた様子で状況を見守っていたリンが顔を上げる。
「生成魔法!」
そしてネイルが切り掛かる。計画通りだ。しかしカーンと甲高い音が鳴り響く。英雄が剣を受け止めたのだ。
しかもネイルは本気を出したが英雄は軽く。
「どうした?まさかこの程度か?」
彼は言う。そしてウェルも切り掛かる。今度はガンと重く響く音が鳴り響く。
ネイルはウェルが攻撃を仕掛ける直前に英雄から離れている。リンがキラキラした目で見ている。
ちなみにこの部屋には防音の結界が施されているため外にこの音が聞かれることはない。
メイドたちは皆武器をとり戦況を窺っている。
そして英雄が魔力を解放する。
そして私は気を失った。
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この部屋全体に英雄の魔力が解放された。その余波には並の人間には耐えられない衝撃が飛んできた。
メイや他のメイドたちは皆気絶する。
残ったのはネイル、ソウエイ、メイド長たち、そしてメイド長たちの側近たち。数名である。
そして英雄の獲物は今戦ってるウェルだったが、なかなか彼に攻撃する隙を与えない。
「くっ、」
今日初めて英雄から苦しそうな声が出る。しかし英雄は魔術を組み立てる。
「風の刃!」
魔法がウェルに直撃する。しかしウェルは分厚い魔力障壁により守られていた。
だがこれはウェルの魔力障壁ではない。リンの魔力障壁だ。
「あなた すごい。 この高揚感 久しぶり」
彼女はそう言いながら空中に大量の魔術式を浮かび上がらせる。
「風の刃」
それは英雄が出した魔法より、より大きく、より多く、そして威力があった。英雄は逃げ回る。
「これほどの魔法を魔力の溜めなしで、、、お前たち何者だ!?」
英雄は声を上げる。モニカが口を開く。
「もちろんただの、王宮勤めのメイドたちさ」
「チッ、バケモノめ」
しかし英雄は体勢を立て直す。
「君たち強いよ。だけどさ、俺の方が強い。」
その瞬間英雄は消えた。そしてウェルの前に現れる。そして一撃。ウェルは壁まで吹き飛ぶ。
ただ殴っただけでこの威力。英雄はただ立っている。
「一人目」
そして次の狙い位をリンにする。しかしリンはその瞬間魔力障壁を何重にも重ねる。
「これを 突き破ることは 不可能。」
しかしその魔力障壁は一瞬で全て壊される。それをフレアは見ている事しかできなかった。
彼女もメイド長の一人だ。その実力は世界トップクラスと言ってもいいだろう。
しかしそんな彼女が反応することもできなかった。それほどこの英雄はバケモノなのだ。
ちなみにエイカは今回もいない。リンも壁まで吹き飛ばされる。しかし舞台は全て整った。
ここまでは全てメイの計画通りなのだ。
フレアはその事を思い出し、安心した。
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英雄は次の狙いをフレアに定めた。
その瞬間「動くな」モニカが皇帝モードで言う。英雄は動きを止めモニカと会話をする。
「なんですか?今の状況はこちらが圧倒的に有利なのですが?」
「貴様何を言っておるのだ?有利なのはこちらであるぞ?」
「それは、どう言う事ですか?」
英雄は冷静に受け答えをする。
「妾が今この瞬間叫べばお前は逆賊になるぞ?」
「何を言っているのですか?先に攻撃してきたのはそちらでしょう?」
「まだわからぬか。あたりを見回してみろ」
英雄の周りには気絶しているメイドがたくさんいた。
「この状況では誰が見ても貴様がやったことになる。逆賊認定されれば国から追われる身。お前は大丈夫かもしれんがお前の家族や友人はどうかな?」
「くっ、外道め!」
英雄は悔し声を上げる。
「それが嫌ならば我々の傘下に入れ。まあお前に選択肢はないがな」
そうこれがメイの作戦なのである。簡単に言うと絶対に相手が断れない状況を作る。
そしてそれは英雄でも過言ではなかった。
英雄に決断が迫られる。




