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19話 ”旅”それには準備期間が必要である

私はユーダナイト教皇国に行きたいが今は内政で忙しい。今月は皇帝の行幸があるのだ。行幸とは何か?


説明しよう。簡単に言うと皇帝が帝国の各地を視察することだ。まあ本物の皇帝ではないけどね。


この国で皇帝役を務めているのは一人のメイド長だ。彼女はその立場上メイド長会議や戦闘にも参加しない。


そして執務室で仕事をしている私の部屋の外からノックの音が聞こえる。


「どうぞ」


彼女が来たのだ。そして扉が開くと


「やっほ〜メイっち。元気してた?」


部屋に水色の髪で蜜のように黄色い目をしている彼女こそ、この国の皇帝役”ジョン・ガルトリア”であり、メイド長でもある女。


名前はモニカ。二つ名は仮面。メイド長 仮面のモニカである。


今回は彼女の方が私の部屋に来たのだ。彼女は話を続ける。


「いや〜なんか色々大変だったそうだね〜」


私は彼女の言葉にイラッとする。


「お前、今回何もしてないだろ。」


そう、彼女は立場上メイド長の中で一番仕事をしていない。皇帝が外出など大騒ぎになるからだ。


「めんごめんご〜」


それは古い!と私は言いそうになったが言わない様にした。それを言ったらこの部屋の空気が最悪になるのは目に見えていたからだ。私は話題を変える。


「それより本当に行幸するの?」


「もちろん!」


すかさず私は嫌だと伝える。


「あの、私行きたいところがあるんですけど、、、」


「え、どこどこ〜」


モニカがグイグイ来る。やはり少し苦手だ。でも悪いやつではない。それは知っている。しかしノリがウザいというか面倒くさいと言うかそんな感じで少し苦手だ。私はモニカの質問に答える。


「ユーダナイト教皇国に行くんだ。一応バカンスという名目で。」


「ええ〜いいな〜私も行きたい!」


フレアもこんなことを言っていた。


「お前は皇帝だから自由にいけないぞ?」


そしてら何やらモニカが考えている。私は不穏な気配を感じ取る。


「じゃあ、私が他国への視察に行くという名目で行こうかしら〜」


私は驚きのあまり握っていたペンを折ってしまう。


「いや、ダメダメダメ。それを実現させるには相手の許可がないと、、、」


いや許可は取れるだろう。この大陸で一番影響力を持っているのがガルトリア帝国だ。その次に教皇国だ。


あちらは帝国と敵対したくはないはず。もちろん来るとなると精一杯もてなすだろう。まあ階級上は皇帝より教皇の方が一応立場は上なのだがね。


しかしモニカが来るとなると自由に行動できない。それは困る。私は少し考える。そんな私の考えを感じ取ったのかモニカが言う。


「もし自由行動をしたいなら自由にしてもいいわよ〜。だけど泊まりは同じ建物にしてくれない?」


彼女にしては結構譲歩した方なのだろう。


「わかった、わかった。」


彼女も譲歩してくれたことだしここは私が折れようの精神で彼女と一緒に行く事になった。


今回連れて行くメンバーはメイドが数名、私とフレア、そしてモニカとネイル。それとモニカ(皇帝)が行くならもちろん護衛や貴族が数名ついてくるだろう。


そのための予算割り振り。うん!めんど!


しかし私がやらないと誰もやらないため、もちろん私がやるしかないのだ。


なんだか同語反復になってしまったがまあいいだろう。


そしてモニカが部屋から出ていき私はまた仕事に戻った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


旅行まであと数日に迫った。あ、旅行じゃなくて、、、なんだっけ?


まあいいのだ。忘れたことは深く考えない。疲れてしまうからね。ネイルに旅行に連れて行くと言ったらそれはそれは喜んでいた。


何に対してあんなに喜んでいたかは私にはわからない。


いや、バカンスに行くからと言う事にしておこう。そして私たちがバカンスに言っている間はソウエイに私の仕事を任せる事にした。


連絡係は見習いメイドたちに任せればいいだろう。


数週間前まであんなに激しく戦闘や事態の隠蔽に対応が追われていたのに、今は穏やかな昼この頃だ。


少し気温も高くなってきた。夏が近づいている証拠である。


などと私は穏やかなことを考え最近は過ごしている。私は手元にある紅茶を啜りながら手元にあるクッキーを口に運ぶ。


うん、うまい。食堂で出されるご飯も美味しいけど私はこう言うお菓子も好きだ。


私は勢いよく、クッキー十枚を平げた。完食完食。いい天気だし散歩でもしようかな。


と言うことで私は今王宮にある庭園に来ている。今日は貴族たちも来ないし私たちで独占できる。


そして私はいつの間にか隣にたネイルに話しかける。


「もうすぐ旅行?だけど準備はできてるか?」


「はい、もうバッチリです。」


「え、もう終わったの?」


自分から聞いていて、なんだけど私はまだ終わっていない。いや、仕事があったからね!


と私は自分に対する言い訳を考えていた。ネイルが何かを言いたげな顔をしている。


「どうした、ネイル?」


ネイルが口をひらく。


「一応前回の様な事が起こると困るので現地の方で諜報部に情報収集を頼んだ方が良いでしょうか?」


ネイルにしてはまともな話だ。確かに情報は集めた方がいいかもしれない。


「うん。お願いするよ。」


と言う事で今度諜報部に頼むとしよう。

第二章突入しました!これもいつも読んでくださる読者の皆様のおかげです。これからも小説を書いて行くので応援よろしくお願いします!

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