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16話 ”戦闘”それは生命の取り合いである

男は覚悟を決めた。目の前の得体の知れない存在に対して戦う覚悟を。男はまずメイに対してネイルが使っていたクナイを数本投げてみる。しかしクナイはネイルに届く前に何かに阻まれた。物理障壁だ。そして男は魔法を発動させる。


土の弾丸(ストーンバレット)!」


土が生成され弾丸のように鋭くなりメイに襲いかかる。しかしこれも途中で阻まれた。魔法障壁だ。男は驚愕した。まずこの世界の常識として物理障壁と魔法障壁を展開するのは不可能だと言われている。


いや理論上はできるのだ。しかし実現するための魔力が圧倒的に足りなかったのだ。しかしこの少女、いや化け物はそれを可能にしている。


そしてその事実だけでも男は震える。そしてメイが男に対して手を向ける。そして土が生成され弾丸のように鋭くなる。それは先ほど男がメイに対して使った魔法。しかし大きさも鋭さも比べものにならないほど違った。


メイが無機質に言う。


土の弾丸(ストーンバレット)


そして男に魔法が襲いかかる。男はなんとかそれをギリギリで躱す。ネイルはその状況を見ていた。ああ、押さえ込むことができなかった。


また私は失敗してしまったと。ネイルは憎んだ。自身の無能さを。そして感謝した。自分の命を救ってくれたメイに。


そして彼女はまた意識を失った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


クソクソ、なんなんだよあの化け物は!


彼は悪態をついていた。圧倒的な魔力量に精密な魔力操作、体術。全て勝てる要素がなかった。彼はまず心を落ち着かせる。


落ち着け、どんなに化け物でも生き物である以上弱点はある。そこを突くんだ〜。


彼はそう考えた。そう思いたかった。そして彼は真正面から切り掛かる。相手は剣を持ってないかったが男が剣を振りかざそうとした時、彼女、メイは剣を持っていた。


伝説魔法 ”創造魔法”である。そしてもちろんそんな伝説級の魔法を知らない彼は驚いた。


きゅ、急に剣が出てきた!?男は距離を取り魔法を発動させる。


火炎球(ファイヤーボール)!」


そして炎の球が彼女に直撃するが土煙一つもついていなかった。二人の戦闘で教会内部は崩壊している。彼はそんなことも考えずにどのような攻撃が彼女に通用するのか考えた。


そして彼は動く。彼はなんとか彼女の背後に回ろうとする。しかし彼女はそんな彼に反応もしていない。興味がないのだ。これは彼からしたら屈辱である。そして彼は魔法を発動させる。


「毒炎球」


そしてそれがメイに直撃した。今回もメイは無事、ではなかった。わずかながら彼女にダメージが入っていた。先ほどの火炎球には毒が少し混じっていたがそれは魔力で生成されたものではなかった。正真正銘本物の毒である。


メイはそれを魔法障壁だけで防ごうとした。それがいけなかった。この場合毒は物理障壁で防がなくてはならなかった。そして男がニヤリと笑う。


「まんまと引っかかったな〜。強者ほど油断をしやすい。気をつけておくんだな〜!」


彼は攻撃を続ける。毒のせいでメイは身動きがしづらく魔法が文字通り直撃する。しかし彼女にはダメージがそれほど入っていなかった。そしてメイは反撃として空中に魔法陣を大量に展開させる。


そしてそれぞれから魔法が発動される。魔法の並列使用。これもこの世界では非常識である。しかし彼女は顔色を少しも変えず魔法を使う。様々な魔法が男を襲う。炎や氷、雷などが男に当たる。


なんとか彼は魔法障壁を発動させ耐えているが、その魔法障壁にも限界が来ていた。そしてヒビが入り魔法障壁は崩れ去った。そして男に魔法が次々に直撃する。そして攻撃がやんだ。


男はもう起き上がれなかった。骨は折れ精神は砕け起き上がる気力さえもない。そしてメイが教会にあった、結界を破壊した。


「ネイル!」


「ネイルさん!」


ウェルとフレアが駆け寄ってくる。そしてメイは勢いよく地面に倒れ込んだ。しかしまだ彼女は戻ってきていなかった。これで戦いは決着した。かに思われた。倒れた男の魔力が膨れ上がる。


そして倒れ込んだメイがまた起き上がった。そしてその男を見る。そして男が喋る。しかし何かに体を乗っ取られているようだった。


「フフフフフ、やりおるな小娘。」


男が喋る。口調も変わっており別人格のようだ。ウェルが前に出る。


「お前何者だ!」


そしたら男が以外そうな顔をして答える。


「おや?知らないかな。君たちが探している”あの方”だよ」


ニヤリと男が笑った。その時にはもうウェルが男に攻撃をしていた。しかしその攻撃を軽々と避ける。


「君には用はないんだ。」


男は興味がなさそうな顔をしてメイに顔を向ける。


「興味があるのは君だ。メイド長。智謀のメイ君。」


そして男が指を鳴らした瞬間メイと男の姿が見えなくなった。


「な!おいメイ。どこだ!」


ウェルは叫ぶ。フレアは冷静に考える。


「消えた?まさか転移?でもなんでメイだけ、、、」


フレアは少し考えた結果、まずネイルを連れて後宮に戻ることにした。ウェルからの反対もあったが今回の事を単独で行動するべきではないと彼女は判断し、他のメイド長達に情報を共有することにした。


そしてフレアはネイルを背負い後宮に戻った。

すいません。色々あって残りの2話は少しずつ投稿します。それとあと少しで一章が終わります。これからもよろしくお願いします。

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