10話 ”計画”それは不確定要素である
私はメイド長会議を続けていた。この3人のメイドは情報だけを共有し会議には本格的に首を突っ込んではない。正直どっちでもいいが彼女たちによるとメイド長の会議に自分たちが首を突っ込むのはおこがましいそうだ。
しかし私としては情報を共有してくれて結構助かっている。そして重要な情報もその中に入っていた。いますぐ準備を始めなくてはならない。そして他にも他国の軍事行動についてや魔王たちとの交易、などなど会議で決めることはたくさんあるのだ。
そしてそのほぼ全ては私たち”運営部”たちが解決しなければならない。だが私もネイルももう一人の運営部のメンバーに仕事をたくさん割振っているため文句を言えるような立場ではない。
とにかく問題を解決するだけ。それと私たちの大陸制覇という大いなる目標の前に立ちはだかるものは誰であろうと排除するのみ。
私はそう心の奥深くで誓った。
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暗い部屋の中で謎の男たちが話し合いを進めていた。ちなみにその部屋がある建物はメイドたちがある組織の支部だと確認した建物だった。謎の男はあの王宮に侵入した黒装束の男と全く一緒の黒いフードを身につけていた。皆お互いの顔はわかっていない。
「1023番がやられたか。」
一人の謎の男が喋る。ここでは彼の呼称は1019番と呼ばれている。
「しかしアイツは240番支部の中でも最弱。」
また違う男が喋る。彼は1020番と呼ばれている。
「ただ、情報が漏れた可能性がありますよ。」
1021番が言う。
「では計画の変更が必要では?」
1022番が少し焦ったように言う。
「では今晩。事を起こすぞ。人員も武器も整っているしな。」
ニヤリとその男は笑った。彼はここで支部長と呼ばれていた。
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いやー、それにしても諜報部が奴らの計画の変更を教えてくれなかったら危なかった。
私は執務室で急いで人員を割り振る。今回の情報はエイカ本人が集めた情報なので信頼できる情報だ。まあ本人は今魔大陸にいるらしいけど。それにしても本人が仕事をしないでいいなんて羨ましいな。
そんなことを考えながら私は仕事を急ピッチで進めていく。今回はアイツにも手伝ってもらおう。私のもう一人の側近でメイドの中で唯一の執事であり近衛騎士団隊長で男性。彼の名は
「どうも。メイ様。お呼びですか?」
扉が開き黒い髪をした15歳ぐらいの男が部屋に入ってきた。
「久しぶり”ソウエイ”。早速だけどやってもらいたい仕事があるんだ。」
私はソウエイと会話をする。
「なるほど。わかりました。こちらで”それ”については対応します。」
「うん。よろしく!」
ソウエイは一礼し部屋を出ていった。そして私は今夜に向けて準備を進めていく。まずは人を配置する場所だ。
今回この作戦に関わるメイド長はリン、ウェル、私の3人だ。
フレアは今回は違う任務をこなしているためこの作戦には参加できない。まあ仕方ない。まずウェルとリンは集団戦に参加はさせなくていいだろう。
アイツらは個々で最強だからね。私はこの執務室から戦いを見下ろす。なんかラスボスみたいでカッコいいな。そんなことを考えていないで仕事を続けなければ。
ネイルは一応私と行動かな。万が一私が狙われたりしたら私はどうすることもできないからね。
こんな感じで私は夜を迎えた。
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ヨルグラシア大陸で信仰されている宗教は全ての国で国教になっている”ユーダナイト教”である。この宗教の聖書は全て創作ではなく現実にあったことを参考にしているので歴史的価値も高いのだ。
そしてこの聖書の本書はユーダナイト教皇国のユーダナイト聖堂の奥に大切に保管されている。
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かつて神は戯れで人間を作った。人間の技術能力は凄まじくヨルグラシア大陸を制覇するのに時間は掛からなかった。しかしその時の人間には感情がなかった。人形のように与えられた仕事を要領よくこなすだけ。
肉親が死んでも友が死んでも悲しまず土に埋めるだけ。
神はそんな人間に呆れ、興味本位で手元に余っていた精霊と悪魔を人間の心に植えつけた。しかし聖の者である精霊と魔の物である悪魔はお互い反発し合った。そしてその反発のエネルギーが人間の感情になったのだ。
しかしもちろん代償は必要だった。それまでは人間は不老だったが感情が芽生えたことにより寿命ができてしまったのだ。そしてもう一つの代償は人間はこの精霊と悪魔が反発し合わなければ生きていけなくなったのだ。
そんな精霊と悪魔が混合、混ざってしまうとその人間の魔力がとても大きく膨れ上がりその魔力に押しつぶされて、人間は死を迎える。
このようなことが多々起こり人間は神に頼んだ。この感情を自分たちから出してくれと。
しかし神は断った。そして神は人間に滅びされた。人間に怒りという感情が生まれたせいで、これまで従順だった人間が刃向かったのだ。
神は自身が行った行動を後悔した。あの精霊と悪魔を人間に植え付けなければ良かったと。
そして神が最後に見たのは”ニタリ”と笑う神が最初に人間に植え付けた精霊と悪魔だった。
『聖書 最終章 滅びそして始まり』から引用




