119.
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
スモールモードになったキャンピーは、まるでおもちゃのチョロQのような軽快さで、湿った石造りの迷宮を爆走していた。
車内は相変わらず、高級ホテルのラウンジのような快適さだ。
『ハイハイハーイ! この先、右に曲がるとぉ、お目当ての「赤い点」ちゃんがいまーす! マジでアタシのナビ、神すぎてウケるんだけど!』
車内スピーカーから、真理のキンキン響く高い声が流れる。
私はハンドルを握りしめ、眉間を押さえてガックリと項垂れた。
「うるさい……。耳元でマカロンとか食べながら喋ってそうなテンションやめて……」
「スミコ、やはりこのウザい女を口封じすべきです! 妾の通訳ポジションを返せなのです!」
後部座席でテンコがふさふさの尻尾をブワッと膨らませ、地団駄を踏んでいる。
もはや誰と戦っているのかわからない。
キャンピーが角を曲がると、急に視界が開けた。
そこは、天井の高い広大なホールになっていた。
「あ、いた!」
ホールの中心、禍々しい石像が並ぶエリアで、数人の冒険者たちが絶体絶命のピンチに陥っていた。
足元からは無数の槍が飛び出すトラップが作動し、周囲を巨大なカニの化け物——「シザーズ・クラブ」の群れに囲まれている。
「ひ、ひぃぃぃ! もうダメだ、食われるぅ!」
「聖女様、助けてくれぇぇぇ!」
昨日ギルドでキャンピーを拝んでいたおじさんたちだ。
必死に剣を振るっているが、カニの硬い殻に弾き返され、涙目で腰を抜かしている。
「よし、キャンピー! 助けるよ! えーと、スキル……ぶっ殺し光線はガソリン代が高いから、ええい、そのまま突っ込め!」
「…………ビシィッ!」
キャンピーは力強くクラクションを鳴らし、一気にアクセルを全開にした。
スモールサイズとはいえ、その馬力はチート級だ。
ブロロロロロロロロ……ッ!!
「ちょ、ちょ待っ、スミコ!? ひき逃げ……いや、ひき殺しスタイルですか!?」
テンコの驚愕の声を置き去りにして、キャンピーは猛スピードでカニの群れへと突っ込んでいった。
バキバキッ! メキメキィッ!
「ぎゃああああああああ!?」
悲鳴を上げたのはカニの方だった。
キャンピーの頑丈なフロントバンパーが、岩石のようなカニの甲羅を、まるでお煎餅でも砕くかのように粉砕していく。
ドゴォッ! バシャッ!
一匹、また一匹と、高級食材が次々とキャンピーのタイヤに踏み潰され、綺麗なカニミソをブチ撒けながら吹っ飛んでいく。
もはや戦闘というより、ただの「交通災害」である。
『アハハッ! マジウケる! カニさんたちがペシャンコだよぉ! はい、右から来たカニ、バイバーイ!』
真理がノリノリで実況を始める中、キャンピーはさらに華麗なドリフトを決め、残ったカニたちを次々と撥ね飛ばしていった。
「ウォッシャー液、噴射ぁ!」
私がボタンを押すと、フロントガラスから聖水混じりの洗浄液が勢いよく噴き出した。
それがカニの目に染みたのか、魔物たちは「アブブブブッ!?」と泡を吹いて悶絶し、そこをキャンピーのタイヤが容赦なく通過する。
「……キャンピー、お前、意外とえげつないな」
「…………(ドヤァ)」
キャンピーは誇らしげにワイパーを動かし、フロントガラスについたカニミソをサッと拭き取った。
ようやく静かになったホール。
そこには、呆然と立ち尽くす冒険者たちと、ひき肉ならぬ「ひきカニ」の山が残されていた。
「た、助かった……のか?」
「聖女様の……馬車? 馬車が魔物を轢き殺したぞ……」
冒険者たちがガクガクと震えながら、スモールキャンピーを仰ぎ見る。
「ほら、テンコ。カニだよ。食べ放題だよ」
私が声をかけると、テンコは引きつった笑顔で、潰れたカニの足を拾い上げた。
「……スミコ。妾、これほど食欲のわかない馳走は初めてなのです。ひき逃げはいけません、ひき逃げは」
「倒せばよかろうなのだ!」
私は勢いよくガバッと背中のけぞり、勝利のポーズを決めた。
『いやー、マジで最高! アタシもあんな風に轢かれてみたいかもぉ! ……あ、嘘。それは痛いからパス! キャハッ!』
真理のウザい笑い声が、静まり返ったダンジョンに虚しく響き渡っていた。
【おしらせ】
※4/20
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