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エルヴァ視点です。
婚約の話が出た時、私はまだ10歳そこらだった。
そこまで深くも考えてなかった私の隣で微笑ましそうな表情の両親。
そんな二人とは対照的に兄だけがひどくこの婚約を反対した。
婚約に関してお互い好きな相手ができれば婚約は解消できるという追加事項が設けられたのは兄の猛抗議の結果だった。
それでもなお納得してない顔をする兄に両親は私と一緒にノアールと会うことを提案した。
彼の人柄を見れば兄も賛成してくれる、両親はそう思ったらしい。
私は私で知らない人と二人で会うよりも兄がいてくれた方が心強い、そう思って両親の提案に二つ返事で頷いた。
結論から言えば
ノアールは格好良いし優しく婚約者としては完璧だった。
でも一緒にいればいるほど彼が誰を想っているのかは明白で
ある日、兄が好きなのだと告げられた時には「でしょうね。」という答えしかなかった。
ノアールに好きな相手ができたのなら婚約解消で全く構わない、というかそういう約束だったし
むしろ兄にノアールのような相手がいれば私も安心して好きに恋愛ができる。
私は彼に協力する旨を伝えある提案を持ちかけた。




