1-13 賑やかな生活の始まり (1/3)
あらすじ:
水色の髪のストーカー気質な少女に捕まった。
現在地:シルバーの家 1階
シアンがお風呂から上がってきたので、今度はシルバーがお風呂に入る。
浴槽にかすかに甘い匂いが漂うのはきっとシアンのせい。
「それにしても、今日は色々とあったなぁ⋯⋯⋯」
シルバーは今日出会った中級モンスターの情報を脳内で整理する。
あとで本にまとめるのだろう。
「というか、僕の血を吸っていたけど、シアンって吸血鬼なのかな⋯?」
あまりに急展開で忘れていたのだが、確かにシアンはシルバーの血を吸っていた。
「赤い瞳をしていて血を吸うなんて、吸血鬼くらいしかいないでしょ」
だが、シアンが吸血鬼だとすると、シアンは昼間に行動できないということになる。
その場合、シルバーはシアンと生活リズムが真逆になってしまう。
そんなことを考えていると、シアンに扉からこっそり覗かれていることに気がついた。
「⋯⋯⋯ねえシアン、何してるの?」
「ひゃっ⋯⋯⋯♡ そ、その、これは、シルバーくんを観察しているのであって、シルバーくんの入浴を覗きたいとか、そういうことではなくてですね、⋯⋯⋯⋯⋯
「つまり、やましい気持ちしかないと?」
シルバーはちょうど扉から見えないところに移動して危機を免れる。
シアンがやけくそになって扉を開けようとするが、鍵をかけているので勿論開かない。
シアンは諦めたらしく、拗ねてリビングに戻った。
「なんというか、危険が増えたな⋯⋯⋯」
「聞こえてますよ?」
「聞こえるように喋ってるんだよ?」
全然戻っていなかった。とりあえず言い返すと、あからさますぎる拗ねた声が遠ざかっていった。
お風呂からあがると、シアンがリビングでコーヒー牛乳を美味しそうに飲んでいた。可愛い。
「そうだ、明日の夕方からギルドで依頼を受けようと思ってるんだけど、シアンも一緒に行く?」
シアンに聞くと、目を輝かせて返事をした。
「はい! 勿論私も行きますよ!
………だって、シルバーくんと離れたくないから。」
シアンが所々独占欲を見せつけてくるがシルバーは無視してコーヒー牛乳とチョコレートを持ってくる。
時間が夕方からなのは、恐らく吸血鬼である彼女に合わせるためである。
シルバーはチョコレートを一口食べ、無言でシアンに微笑む。
「⋯⋯⋯シルバーくん、無言でじっと見つめて、私の口に何かついてますか?」
「いや? 何もついてないけど、⋯その、可愛いなぁって⋯⋯⋯?」
シアンは照れくさそうにしてシルバーのチョコレートを奪い、そのまま幸せそうに食べる。
「繧�▲縺ア繧翫√す繝ォ繝舌�縺上s縺ョ繝√Ι繧ウ繝ャ繝シ繝医�鄒主袖縺励>縺ァ縺�」
「ちゃんと飲み込んでから話してね?」
シアンが口に含んだチョコレートはシルバーの食べかけなのだが、2人とも気づいていない。
シアンはチョコレートを飲み込み、シルバーに話そうとして⋯⋯⋯
⋯⋯⋯誘惑に負けてチョコレートを口に含んだ。
シアンはチョコレートを頬張りながらまた話しかける。
「譌ゥ縺上す繝ォ繝舌�縺上s縺ィ莉倥″蜷医>縺溘>縺ァ縺吮劭」
シルバーには聞かれたくない話なのかもしれない。
「だから、さっきから何を言っ
「縺薙�螟ァ鬲皮視繧キ繧「繝ウ讒倥°繧蛾�£繧峨l繧九→諤昴o縺ェ縺�〒縺上□縺輔>縺ュ��」
シアンはチョコレートに砂糖をかけて食べ進める。
「それ、僕のチョコレートなんだけどな〜」
その向かいでシルバーはシアンを眺めながらコーヒー牛乳を飲む。
「まあいいや、取ってこよ」
シルバーはコーヒー牛乳を置いて冷蔵庫に向かい、新しくチョコレートを取り出す。
その隙にシアンは、シルバーが飲んでいたコーヒー牛乳を少し飲み、ついでに砂糖を入れた。
「繧キ繝ォ繝舌�縺上s繧呈エ苓┻縺励◆縺�劭」
それからゆっくり過ごして時刻は21時。シルバーが寝室に向かおうとすると、シアンが止めてきた。
「まだ、寝たくないです」
「寝たくないって、夜行性なの?」
シアンはシルバーに抱きついてリビングに連れ戻す。
「はい、そうですよ? だって、吸血鬼ですし」
どうやら、シアンは本当に吸血鬼だったらしい。
でも、シアンが神殿の外に出たのは昼過ぎぐらいであり、太陽が出ている。
シルバーはリビングに連れ戻され、ソファに座る。
「じゃあ、なんで太陽が出ていたのに平気だったの?」
シルバーがそう聞くと、シアンは目線を逸らして答えた。
「えっと、それはですね、説明するのが難しいというか、その⋯⋯⋯」
シアンはこれ以上聞かれたらまずいと思ったのか、シルバーを引っ張って地下研究室に向かった。
「そんなに言いたくないの?」
「⋯⋯⋯何の話ですか? じゃあ、朝になるまで暇ですし、魔法の練習でもしましょうか」
シアンは何もなかったことにして魔導書を取り出し、シルバーに見せる。
「えっと、"回復魔法の心得"⋯? なんか、僕が拾った魔導書に似ているような⋯⋯⋯」
緑色の魔導書を開くと、やはり古代文字が並んであった。
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注意:この魔導書は特定の才能ある者に与えられる天からの贈り物であるため、市場などに出回らせてはいけない。
第1章:特別なプレゼント・その3
今回も地下研究室にプレゼントを用意した。
今回のプレゼントは研究室の奥の方に置いてある。
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言われた通りに奥に行くと、大きな鍛冶台が置いてあった。
「なにこれ⋯⋯⋯自分たちで装備を作れってこと?」
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今回のプレゼントは『魔法の鍛冶台』だ。
この鍛冶台に素材を置き、それを合成して指定された形に変形させると武器が完成する仕組みとなっている。
早速だが、鉄の鎌を作ってみよう。型は既に用意してある。
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【Quest No.008 初めての鍛冶】
鉄とミスリルを使って鎌を作ろう!
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「本当にそれで完成するの⋯?」
シルバーは疑心暗鬼になりながらすり鉢に鉄とミスリルを入れて細かく砕き、超高温で熱して1つの物体にする。
シアンはその様子を隣で見ながらココアを飲む。
「これで魔力鉱石ができたから、これを鍛冶台に置いて⋯⋯⋯っと
これ大変だな⋯⋯⋯ん?」
鍛冶台に鉄とミスリルの魔力鉱石を置いてハンマーで形を変えていく。
すると、突然ハンマーが軽くなったかのような錯覚に陥る。
「なんだか、大変そうですね」
シアンはなんとかしてハンマーで叩いているシルバーを笑顔で見ながら力増幅魔法をかけてシルバーを助ける。
しかし、シアンはそのまま背伸びしてシルバーの耳元で囁いた。
「シルバーくん、こういうところは格好いいですよ♡」
「ちょっ⋯⋯⋯邪魔しないで?」
「邪魔してないですよ? 応援してるだけです」
シルバーはシアンを無視して形を整えていく。
隣から拗ねた声が聞こえるが、無事に鎌の形にできた。
「それにしても、鎌ですか⋯⋯⋯私使ったこと無いので、貰ったところで使わないかもですね⋯」
シアンがそう呟き、シルバーの様子をチョコレートを食べながら見る。
「それで、ここからどうするんだ⋯?」
その瞬間、鍛冶台の上が光りだし、光が収まると鉄の鎌ができていた。
「⋯⋯⋯なんで?」
「縺医▲縺ィ縲∽ス輔′襍キ縺阪◆縺ョ縺ァ縺吶°??」
何が起こったのかわからないが、シルバーはとりあえず鉄の鎌を取り出してみる。
「しかもこれ、結構出来が良いじゃん」
シルバーはそう言いながらシアンに鎌を渡す。
「じゃあこれはシアンが使ってね」
「えへへ♡ シルバーくん特製の鎌を貰っちゃいました♡」
シアンはシルバーに微笑んでマネキンに早速試すが、初めてとは思えないぐらい扱いが上手だった。
「⋯⋯⋯え? あの、シアン⋯? 本当に初めてなんd
「はい、そうですよ? どうかしましたか?」
﴾ シアンはシルバーの言葉を遮った! ﴿
﴾ シルバーに17の精神ダメージ! ﴿
﴾ シアンは鉄の鎌を勢いよく振った! ﴿
﴾ 測定用マネキンAに42+39+47のダメージ! ﴿
シアンは鎌を振ると、その勢いのまま3回連続で攻撃した。
「えっと、鎌って一度に1発しか攻撃できないよね⋯?」
「そうなんですか? ⋯⋯⋯でも、私には関係ない話ですね」
シアンが抱きつこうとしてきたが、欲を抑えたのかシルバーに微笑んだ。
「まあ、いずれ分かる話です」
【Quest No.008 Clear!】
シアンが鎌を楽しそうに振っているのを横目にシルバーは鍛冶台で弓を作っていた。
用意されてあったダイヤモンドとミスリルとサファイアをすり鉢に入れて細かく砕く。
「ミスリルは魔力鉱石を作るのに必須の要素だとして相性がどういう基準なのかだけど、恐らく色が近似しているほど良いと思うんだよなぁ」
超高温で熱して魔力鉱石にし、鍛冶台に置いて型通りの形にしていく。
たまにシアンの殺気がするのは気の所為だと思いたい。
魔力鉱石を弧の形にしたら弦を張り、わずか10分程度で完成した。
「でもこれ、弓としてちゃんと使えるのかな⋯?」
シルバーは矢を装填してマネキンに照準を合わせる。
少し魔力を込めると、矢が勝手に放たれた。
﴾ シルバーは矢を放った! ﴿
﴾ 測定用マネキンBに72のダメージ! ﴿
本来の弓とはだいぶ違う気がするが気にせず練習をする。
しかし運が悪いことに、隣にはシアンがいる。
「シルバーくんって魔法使いですよね? 遠距離攻撃は魔法で出来ると思いますよ?」
どうやら、何故遠距離型の武器を作ったのか疑問に思っているらしい。
「だってさ、魔法で届かない範囲にモンスターがいたら面倒くさくない?」
シアンは鎌を持ってシルバーを見つめるが、その様子が死神のように見えてあまりにも怖い。
「じゃあ、もっと攻撃範囲が広い魔法を使えば良いだけじゃn
「それが使えたら今頃弓なんて使ってないよ⋯」
シルバーはシアンの言葉を遮った。シアンが睨んでくるが、いつもシルバーの言葉を遮っているのでこれは因果応報。
そして30分後の23時、2人はそれぞれの武器の扱いを理解した。
「シルバーくん、折角ですしモンスターをこれで狩ってみませんか?」
「そうだね。朝まではまだ時間があるから、5時間はできるね」
シルバーは弓を持って1階に戻り、少量の魔法瓶を鞄に入れた。
「5時間もする必要あります?」
その隣にいるシアンの瞳は赤というか血に染まっていたためシルバーは少し怯えながらシアンと玄関に向かう。
「だって、暇じゃん」
「た、確かにそう言われたら⋯⋯⋯」
実際、シルバーの言う通りである。シアンは吸血鬼なので昼間は活動できない。そうなると朝前に寝なければいけないが、それに最適なのは5時なので時間がまだ沢山ある。
「じゃあ、少しだけですからね」
シアンはシルバーを引っ張って家を出た。
誰のセリフなのか分かったほうが今後の登場人物的に良いと思うけどどう表現しようか悩んでるなう
(2026/07/25 21:20:52.496)
補足:魔力鉱石
2種類以上の鉱石類を合成したときに出来る物質の総称。
大抵の武器を作るにはこれが必須であり、使用した鉱石や鉱石同士の相性がその武器の性能を大きく変える。
補足:2人の身長
シルバーは182cmでシアンは168cm。身長差は14cm。シアンが背伸びするとちょうどシルバーの耳元で囁けるぐらい。




