エイプリルフール おまけのちょっと甘い話
その日、屋敷に帰る馬車の中でサクが珍しく私の横に座ると、まるで甘えるように寄り掛かって来た。
「どうしたサク、疲れたか?」
サクは頭を振ると私の顔を見上げた。
「ねえアルベルト、私が元の世界に帰って、もう戻って来ないと思ったの?」
「・・・そうだな。私はサクと異世界のことを共有できないから、あの二人が絡むとどうも不安になるようだな。私としたことが冷静さを欠いていた。勝手に手紙を読んで悪かった。まだ怒っているか?」
「ううん。・・・私もすごく心配したのよ。私が知らない所でアルベルトが狙われてるんじゃないかと思って。・・・怖かった」
少し潤んだ瞳で見つめるサクの柔らかい唇にキスをすると、自分に抱き寄せ安心させるように彼女の頭を撫でた。
「本当に悪かった。何かサクにお詫びをしよう。欲しい物はないか?」
「・・・何でもいいの?」
「そうだな、私のできる事であれば」
「じゃあ今日は一緒にお風呂に入って私を温めて?後はとっておきのワインを開けて、私がいい気持ちになるまで付き合ってもらおうかな」
「うん?そんなことでいいのか?それでは私のご褒美になってしまうぞ」
私がそう言って笑うとサクも嬉しそうに笑う。
「いいの。だってアルベルトが本気で心配してくれたのが嬉しかったから」
「そうか。・・・サクは本当に可愛いな」
私はサクの頬を撫で唇をなぞると、再び彼女の口を啄むように口づける。
サクが身体を力を抜いて身を任せてくるのがわかると、馬車が屋敷に着くまでの間私はサクの口を堪能した。
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「・・・結局今回は僕一人が貧乏くじを引いたような気がするなー」
僕は目の前にある紙飛行機を手の中でくるくると回す。そんな僕の前でアルベルトの元第一秘書のアレンが一生懸命紙飛行機を折っている。
「でも陛下、サクラ様が本気で怒らなくてよかったじゃないですか」
「まあね、サクちゃんは怒ると何をするかわかんないし、なんだか怖そうだよね。それより今いくつ出来たの」
「今折ってるので丁度20個ですね。陛下、私は一体あと何個紙飛行機を折ればいいんですか?」
「そうだね、近衛兵と魔術師団を動かしたことの各担当への事後承諾と、あとはサハルとバーゼルの間諜への連絡だから・・・あと30位かな」
「陛下!恐れながら申し上げます!今までの連絡方法の方が早いのでは・・・」
「えー、せっかくの新しい魔術なんだから試してみたいんだよね。という訳だから、あと30よろしくねー」
「はい・・・」
予定していた日にアップできず申し訳ありませんでした!
ちょっと尻切れトンボだったので、最後甘い大人の二人のその後を書いてみました。
かなり短くなってしまいましたが、お楽しみいただけたら幸いです。
お読みいただき有難うございました。




