サキュバスとサキュバスのあたたかい夜(百合。サキュバスの先輩×後輩)
サキュバス。
それは、夜の闇に潜む誘惑。精気と引き換えに、一夜の夢をお約束する甘い夢魔。
……なーんて格好付けたけど、まあ要するに、夢でえちちなことをする代わりに精気を頂きますよという存在。それが、アタシ。
今日も今日とて、夜空を駆け、獲物を探しているのだけれど。
「あっれ、どしたー? 何か元気ないじゃん」
前方に、よろよろと飛ぶ同胞発見。
同胞っつか、たぶん後輩。
背中ががっつり開いたゆるゆるのミニワンピース。ゆえに見えてしまっているお尻の上半分。間違いない。後輩だ。
私の声に、彼女が振り返った。
すると今度は、横乳が見える。
ちっさいからこそ、乳首が見えそうで見えないこの感じ。
うーん、えっち。流石サキュバス。まあアタシも似たような恰好してるんだけど。ちなみにアタシは、おっぱい大きめ重め。
「せーんぱーい。聞いて下さいよ~」
早速私の元に飛んできたそいつは、眉を寄せ、情けない声で言った。
「ぜんぜん獲物取れなくってぇ」
「お前、相変わらず下手くそだなあ」
童顔でえっちな感じなんて、引く手あまたな気がするけれど、こいつは上手く吸精が出来ない。途中で夢から弾き出されてしまうらしい。ほんと何故。
「しょうがない。今日も精気を分けてあげよう」
あまりによれよれしているのが可哀想なので、ここはいっちょ先輩がひと肌脱ぎますか。
色んな意味で。
「ほんとですか~!? やったぁ♡」
すると、彼女がパッと顔を輝かせた。
「せんぱい、大好きっ♡」
それから抱き着いて来て、ちゅっと頬にキスをくれる。
甘い匂いとすべすべの肌。同胞ながら、くらりと来た。
うーん、可愛い。
相変わらず可愛い。
「はいはい。そういうことは、人間の男にやんなさいよ」
「ええー? やる気起きないです」
「だから駄目なんじゃ……まあいいや」
私は彼女の腰を引き寄せ、とりあえず今晩の宿へと急いだ。
END.




