あらしのよるでも(百合。真顔系クール女子×ダイナマイトマッスルボディ高身長女子)
ゴロゴロ……ドガンッドガシャシャーンッ
「おー。でっけぇ音」
「真上かね」
「だろうなぁ」
ビカビカ光る窓を見つめながら、布団の中でごろごろする。
休日の朝。
「伽羅、調子は?」
「あー……頭痛い。あとだるい。大社は?」
「同じく。頭と肩が痛い」
「今日はこのままお布団のんびりコースだねー」
「昨日食料しこたま買い込んでて良かったわ」
「ほんとそれ」
窓の外で閃光。叩き付ける雨音は、ざあざあとやかましい。
それを越える爆音。
ガラガラガラ、ピシャアアアアン、ドォン……
「景気良いなあ」
「雨も、雷もね」
二人並んで、外の音に耳を澄ませる。いや、澄ませなくとも、どちらも大音量で響いているけども。
「大社、ちっちゃい頃とか、雷の音どうだった?」
「別に、普通かなー。うるせー、くらい。そっちは?」
「私はねー。苦手だったなー」
「そもそも大きい音、そんなに得意じゃないもんね」
「そうなの。でも途中から、驚かせるんじゃねぇ!! って怒りに変わったかも」
「何だそれ」
ふは、と笑う大社に、私も笑う。
身体がしんどい今、少しでも笑えるならそれに越したことは無い。
「今も、怒ってんの?」
「今はね。どうかなー。そも反応しなくなったかなー。あ、でも窓硝子が震えてると流石にビビる」
「一周回ってビビるに戻ったんだ」
「そうね」
ドンガラガッシャーンッ、という音に、窓が震えた。
ビビる。
「これねー、ほんと」
「早く遠ざからんかねー」
激しい雨粒の音は、滝のよう。
「これ、さぁ」
「うん」
「今、檜のお香とか焚いたら、めっちゃ森の中で雨宿りしてるみたいな臨場感出るかな」
「出るかもな。……お前、頭の痛みどっち? 私は緊張型」
「多分、緊張型。このあと、偏頭痛出るかもだけど」
「出たらお香消すとして、ちょっと付けてみん?」
「いいね。やろやろ」
薄暗い部屋の中で、笑い合う。
「森で足止めくらった冒険者ごっこ出来るね。私、魔法使いのエルフ」
「え、武闘家じゃないのかよ。私なー。盗賊がいいんだよなー」
「いいじゃん。魔法使いと盗賊のパーティー」
「アタッカー居ねぇ~」
「物陰から攻撃してこ」
下らないことで盛り上がりながら、気怠い休日は、それでもゆるく楽しく過ぎていく。
END.




