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優しさと判じるあなたの可愛い憎らしさ(百合。片想い)
一つ前の話の逆サイド
「舞子は、何だかんだ言って、やっぱり優しいよね」
「……何が」
不意に、彼女がそんなことを言って来た。
今日は、うちにお泊り。
私と同じシャンプーの香りをふわふわさせながら、彼女が言うのだ。
「だって」
クッションを抱えて、上目遣いで。
「こうして、私の愚痴に付き合ってくれるじゃない?」
対応は雑だけど。
そう付け加えることは忘れずに。
なるほど。
私は、こっそりとため息を吐いた。
「アンタは雑対応でも、優しい判定してくれるからね~~~対応した方が楽って言うか」
「言い方!」
こいつは、私のこれをただの優しさだと思っているのだなあ。
目を見る限り、割と本気で。
「でも」
ほら。
「ありがとね」
真っ直ぐな眼差しで、はにかんで笑う仕種は、信じ切っている者のそれ。
「どういたしまして」
私は、なかなか伝わらない想いに歯噛みしつつ、ぽんと一つ彼女の頭を撫でた。
END.
実は裏があったというか、好意があったひと




