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休日の午後、下らぬ冗談が未来を呼ぶ(同棲百合。恋人と姪っ子と暮らす)
「ねーねー、さーたん見て!」
「あん? ……何だこれ」
櫻子が、私の差し出したスマホを見て眉をひそめ
た。
「ミニスカメイド♡ 買うのどうかなって」
「下らねー」
「えー? 可愛くない?」
「クラシカルな方が好みだな」
「やだー、むっつり助平♡」
「殴るぞ」
「美雨ちゃん、メイドさんになるの?」
お絵描きをしていた小牧ちゃんが顔を上げて問う。
「さーたんのノリが悪いからねぇ、ならないよ」
「え」
櫻子が声を上げた。
「え?」
「……クラシカルなのが好みだって言っただろ」
まさか。
「それを買えって?」
「それ以外に何が?」
「ハロウィンの相談?」
首を傾げた小牧ちゃんに、
「そうねぇ」
と曖昧に笑って頷く。
櫻子の眼がそこそこマジなので、私がクラシカルメイドに扮する未来はある……のかも知れない。
END.




