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本当は、やってみたい(片想い同棲百合)
「ねー」
「やらない」
「やろうよー」
「やらないって」
「何でよー。友だち同士で髪乾かし合いっことか、憧れてたんだよねー」
せっかく一緒に住んでるんだし、やろうよ!
と彼女は無邪気に笑ってるけど。
(絶対に、ムリ!)
だって。
彼女のあの綺麗な細い指が。
私の濡れた髪に差し込まれて。
ドライヤーの風を通すために縦横無尽に、私の頭を触るだなんて。
しかも、きっと至近距離でそうなるだなんて。
そんなの、そんなの。
(~~~~~~~~想像しただけで、ムリ!)
今は、お風呂上りにすれ違うだけで頭がパーンと破裂しそうになるのだ。
これ以上の接触は、いけない。
「いーやーでーすー。美容院だってそんなに得意じゃないんだから、嫌に決まってるでしょ」
「ケチ」
「ケチで結構」
こちとら、これ以上恋心を育てるわけには、いかないのだ。
END.




