表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/86

欲求を満たす(百合。同棲中)

 ずるるっずるっずるるるっ

 ずぞぞぞぞ、ずずーっ

 熱々の湯気。薫る柚子。醤油の香ばしさと麺のつるつるした食感。

 二人並んで黙々と食べるラーメン、その美味さたるや。

「「っはー……!」」

 ほぼ同時に食べ終わり、何となく無言のうちに席を立つ。

「ありかとうございました」

「美味しかったです!」

 お会計の後に、しっかり感想を言う彼女が好きだ。私も倣って「美味しかったです」と言う。……彼女に比べれば、小声だけども。

 店の外に出た途端、冬の夜風が襲ってくる。

 しかし、すっかり温まった身体には、程よい冷たさで心地好い。

「いやぁ良かったですね」

「うん」

 満足げに笑う彼女に、私はにっこり笑いかけた。

「気持ちのいい食べっぷりだった」

「……私?」

「うん。好きだなって思いながら見てた」

 彼女が、お店の話してたのにと言いながら照れ臭そうに下を向く。可愛い。その気持ちのままに彼女の手を取った。

 彼女は黙って握り返してくれた。

「今日は、このあとどうしようか」

「どうしましょうか?」

「もうぐーすか寝ちゃう?」

「そうですねぇ」

「それとも、別の意味で寝る?」

「……どっちにしろ、三大欲求ですね」

 彼女の染まった頬を見つめながら、

「あなたと満たすなら、どっちの欲求でもいいわ」

 私は言った。どちらかと言えば、別の意味の方が優勢なのだけど。

「どちらにせよ、早く帰りましょうか」

「ええ、帰りましょう」

 私たちの家へ。

 帰ったあと、どの欲が優先されるかはわからないけれど。

 どちらでも、きっと私は満足してしまうのだ。


 END.


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ