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貴女専用回復センター(百合。真面目×自由人)
ミイさんは、自由人だ。
思い立ったら何処へでも行く。
河童に会いたくなれば福崎町へ飛んでいき。
蕎麦が食べたければ、出石へ行く。
かと思えば、一日中私にべったり甘えてくれるときもある。
彼女が居ると、自由の風が吹く。
私はいつも、その風に驚いたり、救われたりしている。
だけど当然、風には凪ぐときもあるわけで。
「……馨くん」
「何ですか?」
俯いたミイさんの表情は、わからない。
「ちょっと、充電。……いい?」
それでも伝わる何処か疲れた空気。
「もちろん」
私は、笑って腕を広げた。素直に身を任す彼女を思い切り抱き締める。
……凪いだ彼女が求めるのは、ここ。
私の腕の中。
そのことが、とても、とても嬉しい。
「満足いくまで、充電して下さい」
「……ん」
END.




