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百花繚乱~一日一作短編集~  作者: 飛鳥井 作太


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今日が世界の終わりでも(百合。クール系真顔女子×ダイナマイトマッスルボディ高身長女子。大社×伽羅)

 こちら(https://ncode.syosetu.com/n1682mt/)の二人。 

 昼間なのに、暗い。外では、激しい雨が降っている。世界の終わりみたいに、雨音しかしない。そんな中、私と大社《おおこそ》は、二人でベッドに横たわっていた。

 色っぽい理由ではなく、低気圧に屈した結果だ。

 こういう日。私たちは二人でただ横になり、ぼうっとする。

 『まるで世界に自分たちだけが取り残されたみたい』ごっこだ。

 例えば、檜のお香を焚いて、森の中を演出したり。水面ライトで、水の中を演出したりすることもある。

 今日は何もしていない。雨が酷すぎて、お互い頭痛や身体の怠さが辛すぎて、何をせずとも終末世界に浸れていた。

「何かさぁ、前に見た漫画なんだけど」

 ふと、痛む頭の端に過ぎったものを、何となく口にする。

「うん」

「世界の終わりにさ、女の子たち二人が、最期を一緒に迎えるために自爆すんの」

「……あー、あれかな」

「何か、いいなって」

 大社も知っていたらしいその漫画のラストを思い浮かべながら、ぼうっと言った。

「一緒に逝けるのは……いいよねぇ……」

「……そうだなぁ」

 彼女の方を、ちらと見る。

 眠そうな大社の横顔を。

「お前と一緒に終われるなら……それは……いい……か……」

 眠たげな声は、そのまま安らかな寝息へと変わっていった。

 ……ふふっ。そうなんだ。大社も、そう思ってくれるんだ。嬉しいな。

 重怠い身体の中で、小さな嬉しさがじわじわ染みた。

 雨音は、まだ激しい。

 私も、瞼を閉じた。

 もし。今日このまま二人揃って終われるなら。

 それはもしかしたら、とても倖せなことなのかも知れない。

 重い頭と身体を持て余しながら、そんなことを思った。


 END.




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