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百花繚乱~一日一作短編集~  作者: 飛鳥井 作太


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寂しいとかそんなんじゃないからね!(大学生兄妹)

引き続き、こちら(https://ncode.syosetu.com/n9047lt/205/)の兄ちゃんと妹。


「兄ちゃん、史兄ちゃんと喧嘩したってホンマ?」

「は? 別にしてへんけど」

「嘘《うせ》やん。史兄ちゃん、兄ちゃんに殴られたって」

「……あれは喧嘩とちゃうからええねん」

「どうゆうこっちゃ?」

 首を傾げる妹に、「アイツがお前の寝顔を盗撮しとったので、一発お見舞いしたりました」とは言えなかった。

 何というか「お前、身近な男に惚れられとるぞ」という情報を、まだちょっと与えたくない。

 こいつが、あいつをどう思っているかもわからないし。嫌っては無いだろうが。

「兄とは難しい生き物なのだ、妹よ」

「まあ、ええけど。いや、ようないけど。仲良うして欲しいけど」

「どっちやねん」

「とりあえずアホ言ってないで、今年こそ進級してや。テスト勉強、ちゃんとしとるんやろな?」

「へえへえ。お袋みたいなこと言いなや」

「マ・ジ・で、私が追いつく前に卒業して欲しいねん」

 あんま、ハラハラさせんとってやー?

 むくれる妹を見て、ため息を吐いた。

 子どもの頃から変わらない顔しやがって。

「そりゃ、こっちの科白だっての」

「? 何か言うた?」

「いいぃえぇー? なーんにも?」

「変な兄ちゃん」

 あとはコイツ次第なのだろうけども、兄ちゃん的には、まだもう少しそのままで居て欲しいと思っているのだ。


 END.



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