↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
百花繚乱~一日一作短編集~  作者: 飛鳥井 作太


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
205/241

そんなところで恋が始まるなんて思わないだろ(片想い。幼馴染男女。女の子の兄視点)

出て来る幼馴染は、こちら『虎視眈々と、その席を』2026.8.1更新(https://ncode.syosetu.com/n9047lt/170/)の青年です。

 自室にて。

 幼馴染が、何かやべぇ。

 俺は、隣でやたら嬉しそうにスマホを眺める奴を見ながら、ひっそりとため息を吐いた。

「お前……ニヤニヤして何見てん?」

 スマホを覗けば、お昼寝中とおぼしき妹の寝顔。

 つい、手が出た。

「いっっってぇ! 何すんねん!?」

「何すんねんちゃうわ、どアホ! お前、なに人の妹を盗撮しくさっとんねん!?」

「アホッ、何もしとらんわ!」

「盗撮しとるやろーが!」

「それは……そやけど」

 そこは認めるけど、と幼馴染は極まり悪そうに呟いた。

「でも、誓って何もしとらん。盗撮以外」

「盗撮もアウトやろ。いくら家族みたいなもんでも」

 俺は良き兄では決して無いが(寧ろ、良き見本に一切なってないところを鑑みるに、ダメ兄貴の部類に入るだろうが)、それでも妹を守ろうという気概だけはある。

「ほんで、何で亜樹の寝顔見て悦に入っとんのや?」

「そんなん……決まっとるやろ」

 頬を染めて、そっぽを向く。……地味に止めて欲しい、その仕種。

 大の男がやっても可愛《かわい》ないし、何より嫌な予感がひしひしとする。

「亜樹に惚れとるからやん」

 ほらあ。

 俺は、心の中で言う。

 ほらあ、やっぱりそうやん。

 何が「ほら」やねんと自分でツッコみつつ。

「……いつから?」

「え? そやなあ、ファーストドキッは、亜樹が中学入る頃やな」

「うっわ、結構前やん」

 えっぐ、本気やん……。

「そんなわけやから、よろしく頼むで、『お義兄《にい》ちゃん』?」

「やめろ、きっしょいわ!」

 別に、幼馴染《こいつ》のことが嫌いとか、駄目な奴やと思ってるとか、そういうのは無い。

 無いのだけれど。

「何か、釈然とせんわー」

「大丈夫や、亜樹は倖せにする」

「アホ、その前に告ってフラれろ」

「フラれへんよう、上手いこと固めとるところや」

 妹には、まだまだ恋に恋するお年頃で居て欲しい、とちょっと思ってしまう。自分の、そんな難しい兄心を感じたのだった。


 END.




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。