みんなで楽しいのが嬉しい(同棲百合。恋人と小学生の姪っ子と三人暮らし)
よく行くスーパーの福引で、美雨と小牧がホテルビュッフェのペアチケットを引き当てた。
小牧の分は元から子供料金で安くなることだし、ということで、三人で食べに来た。
綺麗に盛り付けられた料理の数々に、目を輝かせる小牧。その顔を見て、美雨と二人、「三人で来て良かった」と笑い合う。
まあ、小牧だけでなく美雨自身もまた「見てみて、小さなおうどん作れるって! あ、オムレツ作ってもらえるのマジ? テンション上がる〜!」とはしゃいでいたのだが。
新しい料理が出て来るたび「点心だって、取ってくる!」とすっ飛んでいく始末。
そんな彼女を、小牧がにこにこと笑顔で見送っていて。大人と子どもが逆転してんじゃねーかと呆れつつ、何か良いなとつい口元が緩んだ。
かく言う私も、ローストビーフや刺身をたらふく食べて楽しんでいる。ビュッフェは、大人もはしゃいでしまうものなのだろう。
そうして時間も過ぎ、そろそろデザートを取りに行こうかというとき。
「見て、これ!」
良い笑顔で美雨が持って来たのは、美しく高く盛られたソフトクリームだった。
「何だそれ」
「美雨ちゃん、凄い」
「でっしょー? 思ったよりも綺麗に盛れてさあ。テンション上がっちゃった!」
どうやらソフトクリームマシンがあったらしい。
「その高さでよく崩れなかったな」
「ね。自分でも吃驚」
「で、お前はそんだけのソフトクリーム食べられんのか?」
私の問いに、
「……すみませんごめんなさい無理です手伝って下さい……」
彼女はいきなり項垂れてそう言った。
だろうな。
「お前なぁ。そんなにソフトクリーム好きじゃないのに、何で毎度作るんだよ」
「作るのは好きなの……」
「私、美雨ちゃんの作るソフトクリーム好きだよ?」
小牧が、そっと自分の手を美雨の手に重ねて言う。いい子だ。本音でもあるんだろうが。
「ありがと、小牧ちゃん」
「三人で食べたらだいじょうぶだよ」
ね、とこちらを見る小牧に、「だな」と肩を竦める。
「ありがとう二人とも〜」
「ほら、さっさと食べよう。溶ける」
「「うん!」」
笑顔で頷く彼女たちに、私も自然と笑顔を返した。
END.




