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一目惚れは伏せといて(老女百合と従業員。コイバナ)

百合ップルは、こちら(https://ncode.syosetu.com/n9047lt/13/)のお二人です

「僕も、あの人とお近づきになって、お二人みたいな末永く仲の良い関係を築きたいんですよ!」

「……あの人って?」

「角の雑貨屋さんあるじゃない? あの可愛いお店」

「ああ、あのイギリスとかドイツとかから色々買い付けてるとこね」

「そう、そこよ。最近ね、あの店のショーウィンドウを熱心に眺めてるお嬢さんが居るのよねぇ」

「あ! お嬢さんって言っても、多分成人してそうな年齢の方ですからね」

「大丈夫だよ、アンタがロリコンじゃないかなんて思っちゃいないさ」

「じゃあ何でそんな胡乱なものを見る目で僕を見るんですか」

「……別にたいしたこっちゃないよ」

「今日び、見つめてるだけの恋に、将来感じちゃってるのも珍しいなって」

「ビビビッて来たんですよ。一目見て。あ、この人の頼みなら自分は何でも聞ける、やってけるって」

「あー」

「へぇ……」

 若手社員の熱弁に、二人は顔を見合わせて。

「意外と重いね」

「そこまで重いのを最初から出すと女の子は引いちゃうから、黙っておいた方がいいわぁ」

「そ、そういうもんですかね」

「そうよ。だから、いきなり話しかけるんでなくて、まずは雑貨屋さんにお話を聞いてみたら良いと思うの」

「! そうか、常連さんかも知れないから!」

「ええ、そう」

「今度、そうしてみますね!」

 朗らかに笑い、「ああそうだ」と用事を思い出した彼が事務所を出たあと。

「……あれって」

「まあ、そういうことよねぇ」

 老女二人は、しみじみとうなずきあった。

「連れてっては欲しくないわね」

「あの子は働き者だからねぇ」


 END.


 

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