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第二話『家族が増えるんだよ』

書いていてちょっとほんわかしたというか展開遅いなぁ

銀髪の少女がゆっくりと押入れからでてきて、畳の床に足をつく。

ふわりと銀髪の髪が揺れ、ゆっくりと歩き出す。


「…これからどうする?」


正直いって、今の言葉は無責任かもしれない、自分で助けるなどと考えて、いっしょに真っ白になろうなんていっといて、でもこの娘は家があるかもしれないのだ、たとえつらい場所でも、つらい場所でがんばらなければ真っ白にはなれない。

すべては昔のこと、たとえ遠い未来、それで馬鹿にされても、おちょくられていると思えるくらいになることが大切だ。


「…真っ白に、なるんだよね。」


ポツリ、とヴァレンティアが漏らした。そう、真っ白になる。

俺の願いであり、この子の願い、もう一蓮托生だ、友に真っ白な黒歴史なき未来のために歩むことをきめたから。


「…だから、まずはじめに行動だ。周囲に溶け込む。」


考えたことを言葉にして発してみる、周囲に溶け込む、中二病の黒歴史というやつは、ハッキリいって時が黒歴史を散らしてくれる。

だがなにもやらなければ?印象は残り続けてしまう、だから行動する。


「だからこそ、まずはじめに、黒い日々は終わりにしよう、普通に慣れるんだ。…だからこそ、これからどうする?」


そう聞いてみれば、クスリとヴァレンティアは笑う。


「そんなこと決まってるじゃない、ずっと、ずぅっと晴香といる。」


…ま


……さかっ


ヤンデレだったりするの…か?


くぅぅっ、中二病の末にヤンデレになっているとは…怖い、この子が怖い

だけど、俺は決めたんだ、この子をまともにするって


「もう、私には晴香しかいないんだし。」


「え…?」


「私には、もう、なにもない、(聖剣だった日々のすべては)すべて失われた、すべてとられちゃった。」


それを聞いて、俺はゆっくりと顔を下に向ける。

――なにをかんがえていたんだ俺は

何も、ない?

家も、家族も、お金も、生活も?

もしかして、両親が死んだ…?両親が死んで、全部取られて、居場所もない…のか?


「居場所は…」


「もう、晴香だけだよ、私を笑顔で迎えてくれたのは。」


笑う、そういって銀髪の少女は笑う、自虐的な笑みで、笑う。

その一言で、わかった、そう…『なにもかも』奪われたんだ、自分の居場所も…もうなにもない。

思わず、立ち上がりヴァレンティアの手を掴んだ、自分の部屋からとびだし、階段を駆け降りる。

そして…向かったのはリビング


「ちょ、ちょっとなによ!?」


鼻歌交じりの声が聞こえる…母さんだ。


「母さん!」


「ん、晴香?」


振り向いた瞬間に…土下座を決行する。


「こいつを、家においてやってくれ!」


そう叫ぶ、母は…呆然とする、そりゃそうだ。

だが俺の真剣な顔ですぐに顔を引き締める、やはり俺の母親だろう。


「…どうしてだい、そのの家は。」


「私は魔け――」


「母さんっ!ちょっとヴァレンティアは部屋に戻っててくれ」


…ヴァレンティアよ、お前絶対に『私は魔剣だから家なんてないわ』、的なことを言おうとしたろ、中二病をこんな時に発揮せんでもいいだろう。

ヴァレンティアは「ならなんで連れてきたのよ」とぶつぶつ言いながら去って行った、それを見送った後に、まっすぐに母さんをみる。

母さん、名前は『小西田こにしだ 晴美はるみ』ついでに父さんを紹介すると、『かおる』という名前だ。それで俺の名前である晴香がつくられた。

性格は正義感あふれる感じ、だからこそ言ってわからぬ人ではないはずだ。


「…あのは、なんなの?」


神妙な面持ち、俺はコクリと頷いて話し始めた。


押入れにいたこと

そして中二病で、元に戻りたがっていること

でもその過去で馬鹿にされ続け、ひとりぼっちになっていること

両親がいないこと

そして、身寄り先にすべてを奪われたであろうこと


そう一気に話し終える、…ここまで言われて俺は、見捨てることなんてできない。


「…そうかい、話はわかった。…辛いんだね、ところで中二病ってなにさ、…中二だから晴香みたいな気持ち悪いことやってたのかい?」











…え?









「き、ききき、気づいてらっしゃった?」


「へ?そりゃ掃除にはいったときにあんな大量にドクロやら魔法陣やらがあったら気づくだろうよ。」


「ほ、ホワァアァアアアア」


「ちょ、大丈夫かい晴香!?」


叫ぶ、叫ぶしかないぞ畜生、幼馴染だけだと思ったら母親も知っていらっしゃった!そしておそらくこの流れだと父親も知ってらっしゃるぞコン畜生!


「ウハハ、もう嫌になってきた。」


「…ま、まぁかおるさんに話しておかないとね、夜、あの子連れてきな、いっしょにご飯食べるから。」


「あ…あぁっ!」


顔をあげて頷く、うれしかった、俺と同じ境遇が家族に受け入れられて、あいつもこれで白くなれるかもしれない、そう考えると心が弾んだ。

すぐに走り出す、向かう先はヴァレンティアの場所、戻ってみればヴァレンティアはTVをみていた。


「箱に、人が。」


何年前の人の反応だこれは、ギャグか?ギャグなんだな?


「みたことないのか、テレビ?」


「…真っ暗な場所にいたから。なにもみれなかった、ただ使われてた」


――元の親でさえも


思わず、抱き寄せる。

こいつは、こいつは…っ辛かったな、辛かったなっ


「ちょ、ちょっと晴香はるか!?」


あわてるようなヴァレンティアの声、それを無視して、俺はゆっくりと話す。


「…ヴァレンティア、お前は母さんに認められた。」


「…話したの?」


「…あぁ、それでも認められたよ、いっしょにいていいってさ。」


…すぅっと、ヴァレンティアは息を吸った。

体が、小刻みに震える、小さく、嗚咽が聞こえる。


「もっう…晴香はるかっも…っ晴香はるかの…おかあっさんも゛っ、お人好じっなんだから゛っ」


抑えようとして、耐え切れない、そういった嗚咽。

――こいつは、絶対に幸せにしないと


そう思ってゆっくりと頭を撫でた。












――父親が帰ってきた後に夜飯。

ヴァレンティアは箸やスプーンといった類のの使い方がわからないらしく、教えるしかない、どんな生活を強いられてきたのだろうか。


「存在の力は得られるからいいけど…別に晴香はるかの魔力でも十分なのに…」


ボソリとそういったとき、冷や汗が流れたが、母さんも父さんも『あぁ昔の晴香はるかみたいなものか』などといって苦笑した。

――穴が入ったらダイブして底に頭ぶつけて首骨折って死にたい。


「…で、晴香はるか、ここにいれるかなんだが」


ある程度会話をした後に、父さんが真剣な顔をして俺をまっすぐ見る。

その表情に思わず唾を飲み込んだ。


「ぶっちゃけ逆にお願いしたいわけだ。」


「…え?」


「いや、娘欲しかったし。」


…なんて欲望に忠実な父親なんでしょう。


「そうと決まれば戸籍だなァ、よし、軽く作っちまうぞ。」


「え、簡単にできるの?」


「色々とあるが…可能ではある、無理でも押し通す。」


…なんてたくましい父親だ。


「とりあえずヴァレンティアちゃんは出生やらなんやら聞かなきゃならんな。」


「中二病を甘く見るな!きっと『我が生まれたのはアトランティスのとある町であった』とかいいはじめるぞ!」


「…さすが、経験者。」


う、うるさいよ!?

そんなことで、食事は、ヴァレンティアの「これおいしい…」という言葉に母親がほんわかしているのをみながら終わる。

食事後、父さんが「ねぇねぇヴァレンティアちゃん、お父さんってよんでくれない?」と言っているのを見て思わず蹴り飛ばしたのは悪くない。











「ヴァレンティアちゃんって何歳?」


「作られたのは約1300年前、製作者は『シー・アルクトゥル』という――」


「わかった13歳ね。」


父さんの華麗なスルーと返しには思わず尊敬した。

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