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第三話『うん、わからん』

――暗闇の中、少女たちが丸くなってお互いを見ていた。

人数は5人。


「きいた?」


赤い髪の少女が、発すると、黒髪の少女がコクリと頷く。


「うん」


「魔剣がでたんだってね。」


今回の話――『魔剣』について。

むろんのことながらヴァレンティアの話題だ。

その話題に茶髪の少女によって切り替わろうとするとき、青い髪の色の少女が首を傾けて行った。


「そうか…魔剣ってなんだ?」


「ちょ、私たちのもっている聖武器の正反対の武器だよ。」


「…つまり、悪い武器?」


「…極端にいえば、まぁ…」


そんな会話をしながら、無言の少女がいた。

神宮寺じんぐうじ 芹菜せりな』、ご存じ晴香はるかが一目ぼれした人だった。


「神宮寺さんはどう思う?」


話を振られて、チラリと少女たちをみる。


「…それよりも持ち主のことを知らないのか?」


「あ、ごめん、そうだったね、えっと…男性だったね。」


「え、ホント?イケメン?」


「なんでお前はそこに向かうんだ。」


「うっさい。で、イケメン?」


「…まぁそこそこっていう評価はつける。」


「へぇ~あってみたいな。」


「おい、魔剣の持ち主だぞ、バッサリいかれたらどうする?」


「大丈夫大丈夫、私にはこの子がいるから。」


『もちろんです。』


少女たちがもつ武器、声が発せられたのは槍から。

聖槍『ラファイオ』所持者『一条いちじょう 紅葉くれは

赤い髪が特徴の少女


「でも、魔剣は『ヴァレンティア』だよ?最強の魔剣』」


『マスターは私たちが負けるとでも思っているの?』


「いや、そうはいってないけど…」


黒髪の少女『黒曜こくよう 由亜ゆあ』はうろたえながらも、自身がもつ、聖斧『エルベル』から発せられる艶やかな声に返答をする。


「でも、やっぱり備えをもっておこうよ、備えあれば憂いなしっていうじゃないか?」


『さすが秋葉あきは様、良き判断です。』


「そうかな?エヘヘ」


茶髪の少女『仙堂せんどう 秋葉あきは』は自身がもつ聖弓『フェミリオ』からの称賛の声に照れ、頭を掻いた。


「…よくわからない」


『悪いかもしれない魔剣の使い手がいるのであってみようかなって話です』


「おぉ…わからん」


『ハァ…』


おそらくこの中で一番幼いであろう青い髪の少女『ヘンリエッテ=アルガ』、自身がもつ聖翼『アルバニーニ』から一言でわかる説明をされるがそれでもわからないようで、首を傾ける。


「―――いや、それ以前に情報を教えろ。」


『話がだっせんしてますよー?』


神宮寺じんぐうじ芹菜せりなが注意をすると、全員がハッとして自分たちが集めた情報を思い出そうと頭に手をあてる。


「えぇっと、高校生で――写真ない?」


「あるよ。」


「あぁはいはい、あー意外にタイプ!」


「はいはい」


一条いちじょう紅葉くれはの嬉しそうな声に、黒曜こくよう由亜ゆあはため息をついて適当に返答をする。

そして写真をすぐに紅葉くれはの手から取り返すと、ポケットから紙を取り出し、開いてみる。


「えっと、名前は『小西田こにしだ晴香はるか』で、高校一年…って神宮寺じんぐうじさん、なんでものすごい目つきでにらんでくるんですか!?」


「…嘘の情報はやめてくれ、晴香はるかは生徒会の仲間だ、魔剣を使って悪いことをするようなやつではない。」


「え、いやでも、魔剣って持ち主を無理やり洗脳したりするやつもいますよ?」


『ええ、そうね、いるわね』


「なんだとッ…それが本当ならアイツは洗脳されているのか…!?」


「い、いや憶測ですから。」


「ねぇねぇ、生徒会の仲間ってことは話したことがあるの?どんな人だった?」


ヒートアップする芹菜せりなを抑えようとする由亜ゆあ、だがそこで空気を読まないのが紅葉くれはだ、晴香はるかについて話を聞こうと声をかける。

だが、この場でのこの発言はかえって良い方向に働いたようで、芹菜せりなは少しだけ落ち着いたらしく、ストン、とその場に座った。


「いいやつだ、盛り上げてくれるし、人が欲しいものを渡してくれる」


…それはハッキリいってしまえば、晴香はるか芹菜せりなという女性を見続けているに他ならないわけだが、芹菜せりなは一切気づきはしない。


「いい感じ…!あってみたい」


「ま、まぁとりあえず会うべきじゃないかな?」


芹菜せりなの言葉で、紅葉はさらにヒートアップし、秋葉はその場を収めるために発言をする。

その言葉に全員が依存が無いようでコクリ、と頷いた。


「あいつが、もし洗脳されていたなら…私は魔剣を折るしかない。もし本心でやっていたなら、絶対に道徳を毎日聞かせてやらねば…!」


「…なぁ、絶対に魔剣の持ち主がひどい目に合う気がするぞ。」


『…まぁ、そうですよね』


アンリエッタとアルバニーニは、そんな燃えている芹菜へと少しばかり恐怖し、ちょっとだけ晴香へと同情したという。

















そのころの晴香は、魔剣『ヴァレンティア』である銀髪の少女と、ゆっくりとお茶をすすりながらしゃべっていた。


「晴香、私は魔剣だ、聖武器たちがいつ襲ってくるかもわからない。」


「そうだな。」


…中二病を発揮している、そう晴香は思っているわけだ、そして頷いている理由は、ある程度頷いて、期間が立って別にこないということを指摘するためだ、ちょっと荒療治かもしれないが、これが一番効果がある。


「そして私が魔剣から聖剣になるためには、悪者を倒し続けなければいけないのだ。」


――そのとき、晴香の脳内に電撃は走る。

魔剣から聖剣へ…だと、つまり黒い部分が取り除かれる、中二病的な部分はまだ治らない、だがある程度のオープンなブラックさは消えるかもしれない。


「その二つからしても、晴香は強くならなければいけない。」


「あぁっ!そうだなっ」


悪者を倒すにしても力が必要だし、聖武器やらなんやらはしらないが、強くなることに異論はない。じゃあどうするよ、父さんに武道をたしなむ友人がいるかな?なんて考えて立ち上がる。


「ん、どこにいくのよ?」


「強くなるためさ。」


「…うん、強くなろう、それで真っ白になろうね、晴香。」


「ああっ!」

――重度ネタバレ




















「晴香ッ、お前は魔剣の所有者になったなんて!」


「(なんだと、芹菜せりなさんが中二病患者だったなんて、でもこれはチャンスだ!同じ属性だとなにかと話しやすくなるかもしれない!)フハハ、魔王たるわが身に魔剣はよくなじむのだよォ」


「(くっやはり洗脳されてるなんて!)いくぞっ!」


「フハ…(え?なに、剣とかなんでふりかぶってくる――!)」

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