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動乱の霹靂  作者: UC


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Ep.5 初訪問

少しずつ更新のペースをあげたいと思います!

拙い作品ですが、お目通しいただければ幸いです。

Ep.5 初訪問


深い夜に包まれた草原を歩きながら、少年はマリと村を目指す。


「君の呼び名を決めないとね。どうしようかな・・・。アレス、イリス、ウーロン・・」


「なんかしっくりこないな・・・。けんじとか?あさひとか・・・」


「呼びにくいよー。」


(和名はダメなのか・・・。)

「なら、ケンとかはどうだ?」


「悪くないね!よろしく、ケン!」

「名前も決まったし、早く村に行って休みましょう!」


「そうだな・・・・。」


そう言って、ケンとマリは村を目指す。

マリは夜空に透き通るような銀髪を風になびかせ、ぴょんぴょん跳ねるように進んだ。

ケンは動かない体の代わりに魔力をキャタピラのように動かし、器用に自分の体を運ぶ。


「しっかし、面白いことするね!魔力で体を浮かしたり、踏み台にする人はいても、体を転がす人は初めてみたよー」

そう言って、マリはくすくすと笑う。


「まあ、まだ魔力を使う練習もしてないんだ。多少不格好でも動けているから良いだろう。」


「村についたら練習しようね!このままだと隣歩くのしんどいから」

そういってけらけら笑っているマリに対し、ケンは少し眉を歪ませた。

そんな他愛のない会話をしながら、ケンとマリは森の中を進む。

===============

2時間ほど進んだところで、山のふもとにたどり着いた。


「やっとここまで来たよー。コロコロしている人がいるから中々大変だったね!」

2時間経ってもツボらしい、ケンのキャタピラ移動を見ながら、マリはお腹を抱えて笑っている。そんな態度にため息をつきつつ、ケンはキャタピラで移動していく。


「もういいだろう・・・。ところで、ここから山を進んでいくのか?」


「ええっと、そうだねー。村は見つかりにくい山の途中にできた窪地にあるから!」


「結構な高さの山に見えるが・・・。」


「頂上まで高すぎて行ったことないねー。」


「そんな山にこのコロコロで登るのか・・・・。魔力で全身を包んで落ちないようにすれば・・・・。まあ、いけないことないか・・。」


「しっかし、魔力が全然なくならないねー。もう、全身を魔力で包んでるのに魔力切れを起こす様子もないじゃない・・・。」


「何となく魔力が桁違いに多いことは感じれるが、実際どのくらい違うんだ?」


「私の場合だと、さっきやって見せた火柱を10本くらい出すと体が動かなくなるねー」


こぶし大の魔力の塊を器用に鳥や猫といった動物に変えながら言うマリに対し、ケンは疑問を抱く。


「魔力が切れると体が動かなくなるのか?」


「前も言った通り、異人は普通の人とは違うからねー。」


「体の臓器や筋肉のつくりまで違うのか?」


「さあ・・・。確かに、どこまで人間と違うんだろう?」


ケンは、ふと思い出したように自分の腕を見る。

上腕骨と思われる骨の断面にの周囲に、いくつかの血管とその周囲に筋肉を認めた。


「ぱっと見は俺の知っている知識の人間の体と変わらないけどな。」


「そんなことがわかるんだー。異人として召喚される前は物知りだったんだねー。」


「そうかな?人によって違うのか?」


「私は最初に召喚されてから、師匠とあなたとしかまともに話してないから分からないわー。」

「少なくとも私には、その見えてる腕の断面が人間と同じかなんてわからないよー。」

そう言いながら、マリはケンの腕の断面を目を細めながら観察する。


「少なくとも気持ちの良い形はしてないねー。」

「それより、もう夜もふけたし、早く村に行って寝床を借りなきゃ。」


反対する理由もなく、ケンは少し速度を上げた。

=========

それからさらに2時間ほど歩いたところで、大きな木で出来た柵が目に入る。


「やっと着いたよー。ここが森の中にあるラウネ村だよ!特徴は何といってもこの柵!外敵から身を守るために作ったとされているよー。」


「しかし、すごい高さだな・・・。10mはあるんじゃないか?」


「そうだねー。そのくらいはありそう!」


よく見ると柵には一定間隔で小窓があり、そこから石で作ったと思われる矢じりが顔をのぞかせていた。

そして間もなく、年老いた男の声がこだまする。


「誰だ!こんな夜更けに!もう、この村には何も残ってはいないぞ!」

「「そうだ!」」 「「これ以上何を奪っていくんだ!」」

いくつもの声が賛同するように叫ぶ中、マリは少し戸惑ったように声を張り上げる。


「わーたーしーだーよー。マリ!モクじぃー!1年前くらいにお世話になった異人のマ・リ!!!」


「マリ?・・・・・。おお!マリか!また会えてうれしいぞ!」

そう言って、オールバックの筋骨隆々な老人が門を開けて近寄ってくる。

それを見て、嬉しさと戸惑いを合わせたような表情でマリも老人に近づく。


「前はこんなの派手な歓迎はなかったじゃないー。」


「すまんのー。木之里国に村の若い人間を全員さらわれてから何かと過敏になっておって・・・・・」


「さらわれたって、まさかミリーも?・・・・。」


「そうじゃ・・・・・。詳しい話は村の中でしよう。」

そう言ってケンに視線を向ける。


「お前さんも随分と苦労したみたいだな。マリの連れかい?」


「まあ、そんなとこだ。」


「そのけがでも生きているところを見ると、異人じゃな?そうか・・・。もう、次の惨劇が始まったのか・・・・・。」


「惨劇?」


「まあ、そこは追々話すとしよう。まずは何もないとこだが、村に案内しよう。ちょうど儂の家は今1人だから、遠慮なく泊まっていくがよい・・・・。」


哀愁のある表情を浮かべながら、モクじぃと呼ばれた老人について村の中に入っていく。

村の中は特に変わった様子もなく、村の中心にある井戸から放射状に道が伸びており、それに沿って家が並んでいた。

ただ、さっきまでにこにこしていたマリも、案内する老人も、周囲の村の人間も、全員が暗い表情を顔に張り付けていた。


「あの奥の一番大きな家が儂の家じゃ。」


ケンは導かれ、マリとともに老人の屋敷へと入った。

テンポが少し遅くて申し訳ございません・・・・。

今のところ転がってるだけだから、もっと魔法を使いたい・・・。


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