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動乱の霹靂  作者: UC


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Ep.1 降り立つ

拙い作品ですが、どうぞお目通しいただければ幸いです。

Ep.1~降り立つ~


ここはどこだろうか。

真っ暗な何も見えない空間。暗闇とはこのことを指すのかと思うほど、ただただ何もない空間が広がる。


『・・・・・ただの一つに・・・・・』


そんな声が頭に響いた。ふと見上げると、周囲には大勢の人がいた。さらに視界をうつすと、豪華絢爛なシャンデリアや細かく編み込まれた絨毯が見えた。


「なんだ、ここは」


そんな声が聞こえてくる。そうだ、ここはどこだ?

というか、自分は誰だ。日本に住んでいたという曖昧な情報しか浮かばない。

それこそ名前すら分からない。

性別は・・・・・男か。


そんな状況の中、遠いところからまぶしい光が差し込んできた。


「第12世代の諸君。混乱しているところ申し訳ないが、ついてきてもらおう」


壮年の声が響くと同時に全身をフルプレートに包まれた人物が扉を開けて入ってくる。


「私の名前はゲイル。第3世代出身で、初心者のガイドを行っているハト派の副団長だ。聞きたいことしかないと思うが、時間もないので端的に必要最低限の知識だけ共有する。」


「まず、諸君に自分が何者であったかの記憶はないだろう。いままで、誰一人として個人を特定する記憶を持っている人はいなかった。そういった、人間?か怪しいが、君らのようなものが5年に一回この湖畔の塔と呼ばれている建物に100人現れる。」


「君たちでおそらく12回目だ。そして、「ただの一つに」という言葉を皆聞いている。ここまでは良いな?問題はここからだ。」


「この世界は以前住んでいたと思われる地球とは全く別の世界だ。そして、君らのように現れた人類は好き勝手に派閥や国を作っており、その中には5年に一度現れる者たちの抹殺や奴隷化を企む者たちもいる。」


「だが、安心してほしい。俺はそんな人たちから守ることを目的として作られた組織、ハト派の人間だ。君たちを今から我らの拠点に案内する。」


矢継ぎ早にそんなことを言い、第12世代と呼称される自分たちを扉の外へと誘導する。それに従い、1人、また1人と扉の外へと出ていく。


どうするか・・・・・・。何となく、ただ着いていくのは癪なように思えた。おそらく、同じように考えているか、ただ困惑しているだけの人たちが部屋から出ずに残っている。


「まあ、着いてくるも残るも自由だ。ただ、経験上サバイバルはおススメしないぞ」


確かに、一から生活する基盤を整える自信は自分にはない。仕方なく着いていく。


扉をくぐると、そこには雄大な自然が広がっていた。塔を囲むように湖があり、その周囲には草原が広がる。そして、その奥には広大な森が広がっていた。


「さあ、あの山の先に我らの拠点がある。誰かに見つかる前に移動するぞ。襲われることを考慮して、チェストプレートと剣を支給する。手に取ったものから、私についてきてくれ。」


そういって、塔の裏手に掛かっていた橋を渡り、草原を歩く。

気温は日本の春くらいであり、とても快適だ。前にいる、自分より少し小ぶりな人の足取りをたどりつつ、黙々と歩いた。5分くらい経った頃だろうか、雄たけびが遠くから聞こえた。そして、少しずつ近づいてくる。


「まずい、見つかった!全員戦闘準備だ。」


その言葉が耳に聞こえたのを最後に、視界は赤く染まった。少しずつ目の前が開けていき、前には雄たけびを上げる集団のみが立っていた。


ああ、死ぬのか。


もやがかかったように、頭は働かない。

意識を持ってからここまで、何もが急すぎてどこか現実感がないのだ。

そのようなことを考えているところで、意識は闇へと消えていった。

ぜひ応援のほど、よろしくお願いいたします。

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