修了式
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三月。
今日は二年生最後の日。
修了式の日だった。
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教室へ入ると、
いつもより少し静かな空気が流れていた。
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「おはよう、海くん」
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「おはよう」
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二人は笑顔で挨拶を交わす。
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体育館では修了式が始まった。
校長先生の話を聞き、
みんな少しだけ緊張した表情をしている。
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式が終わると、
子どもたちは教室へ戻った。
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先生が一人ずつ通知表を渡していく。
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「海人くん」
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「はい!」
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通知表を受け取り、
「ありがとうございました!」
と元気よく頭を下げる。
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続いて、
「茉白さん」
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「はい」
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茉白も笑顔で通知表を受け取った。
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全員に渡し終えると、
先生は教室のみんなを見渡した。
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「みんな、一年間本当によく頑張りました。」
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「友達を大切にして、三年生でも元気に過ごしてくださいね。」
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子どもたちは元気よく返事をする。
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「ありがとうございました!」
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教室中に大きな声が響いた。
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放課後。
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ランドセルを背負った二人は、
いつもの帰り道を歩く。
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「終わっちゃったね」
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茉白が少し寂しそうに笑う。
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「でも、もうすぐ三年生だな」
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海人も笑う。
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「春休みも遊ぼうね」
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「もちろん」
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「秘密基地も行こう」
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「あと、公園も」
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「約束だね」
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「約束」
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二人は笑い合った。
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帰り道の途中、
校門の前で立ち止まる。
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「また春休みに!」
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茉白が手を振る。
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海人も大きく手を振り返した。
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「またな!」
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二人はそれぞれの家へ歩いていく。
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こうして、
小学二年生は終わった。
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たくさん笑って、
たくさん遊んで、
少しずつ、お互いが特別な存在になっていった一年。
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二人はまだ知らない。
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この幸せな時間が、
いつかかけがえのない思い出になることを。




