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寒い日

■小4・冬の昼休み



「さむ……」



露真、机に突っ伏す。




「元気ないねー!」



幸花、元気すぎる。




「うるせぇ」




「はいはい元気出して!」




「出ねぇよ」




■いつものメンバー



綺紗羅が近づく。



「寒い日は体を動かした方がいいわよ?」




「めんどい」




「もう、だらしないわねぇ」




結衣も来る。



「暖かい飲み物、持ってきましょうか?」




「いらね」




でも、



少しだけ声が弱い。




蒼が横に座る。



「無理しなくていいよ」




「してねぇ」




でも、




(……なんかだるい)




原因はわかってる。




■奏、察してる



少し離れた席。



奏がちらっと見る。




(まだ引っかかってるな)




でも何も言わない。




■幸花、爆弾投下



「ねえ露真さー」




「なに」




「好きな人いる?」





「は?」




即反応。




「いや、なんとなく!」




「いねぇよ」




「ほんとー?」




「ほんと」




でも。




一瞬だけ、




(……海くん)




頭に浮かぶ。




「……」




顔、少ししかめる。




「どうしたの?」




「なんでもねぇ」




■ちょっとした遊び



「じゃあさ、外行こうよ!」




幸花が立ち上がる。




「鬼ごっこ!」




「小学生かよ」




「小学生だよ!!」





結局、



みんなで外へ。




■校庭



冷たい空気。




走る音。




「待てー!」




幸花、全力。




「遅っ」




露真、普通に速い。




「ズルい!」




「ズルくねぇ」




笑い声。




■一瞬の違和感



走ってる途中。




風が吹く。




一瞬、




“誰かに手を引かれた感覚”




「……っ」




足が止まる。




「露真?」




「……なんでもねぇ」




また走り出す。




でも。




(……今のなんだ)




少しだけ残る。




■放課後



帰り道。




「今日楽しかったねー!」




幸花、満足そう。




「まあな」




「またやろ!」




「気分な」




■露真の中



(……普通だ)




今日も普通。




笑って、



話して、




でも。




(……なんか足りねぇ)




理由は分からない。




でも確実に、




何かが欠けてる。




■ラスト



ポケットに手を入れる。




指に触れる感覚。




シロツメクサの指輪。




「……」




取り出さない。




ただ、




そこにあることだけ、




確認する。




(……まあいい)




そう思って、




また歩く。

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