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謎の花

■小4・休み時間



教室。



ガヤガヤした空気。




露真は席でカバンを開けている。



「……どこいった」



ノート探してるだけ。




そのとき。



「ねえ露真ー!」




幸花、登場。




「なにしてんの?」




「探し物」




適当な返事。




幸花はそのまま、



カバンの中を覗き込む。




「ん?」




「なにこれ」




手を伸ばす。




「……あ」




少し遅れて気づく露真。




幸花の手の先。




白い、小さな輪。




シロツメクサの指輪。




「え!なにこれ!」




「指輪じゃん!」




目、キラキラ。




「すごくない!?」




「……知らねぇ」




ぶっきらぼう。




「触らせてー!」




「見せて見せて!」




ぐいっと近づく。




その瞬間——




「ダメ」




即答。




自分でも、



少しだけ早すぎる反応。




「えーなんで!」




「ちょっとくらいいいじゃん!」




「ダメ」




もう一度。




短く。




幸花、少し止まる。




「……そんな大事なの?」





一瞬。




露真、言葉に詰まる。




(……大事?)




分からない。




理由なんて、




何もない。




なのに。




「……別に」




「じゃあいいじゃん!」




「ダメだって」




少し強くなる。




幸花、ちょっと驚く。




「……わかったよ」




手を引く。




「なんかごめん」




「……別に」




でも。




そのあと。




露真、指輪を見る。




(……なんでダメって言った)




理由を考える。




でも出てこない。




(……触られたくなかった)




それだけ。




「……なんだよこれ」




小さく呟く。




でも。




カバンに戻すとき、




少しだけ丁寧になる。




■幸花の視点(少しだけ)



(……今の)




幸花、少し離れたところで思う。




(なんかあれ、普通じゃなかった)




ただの物じゃない感じ。




(……なんかあるな)




ニヤッとする。



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