雷と竜、鉄の雨で踊りなさい。
私は、それなりの高校に通ってたんだ。
それなりの家庭で、それなりに友達がいて。
……まあ、後悔と言えばボーイフレンドが居なかった事くらいかな?
あっ、ねえトーキ! 私と……痛い!
ごめんごめん……それで、どこまで行ったっけ? フラれたとこまで?
あ、そこまで言ってないし言う必要は無い、と……はーい、そうしまーす。
……それで、まあ私はこう見えて美人で通っていたからさ、高校に入った私はチアに入った訳さ。
コネもなんも無かったから、平部員なんだけどね。
……え? チアにそんなものあるのか、だって?
甘いねぇ……これだからジャパニーズは……あはは、ごめんごめん、冗談だよ、怖い顔しないでってば。
んで、ある日ある時の帰り道のお話し、帰宅している私は公園で遊んでる子供とあった訳ね。
それでさ、ほんのちょっとだけ童心に帰って遊んだ訳……ほんのちょっとだよ?
……で、問題は次の日。
またまた帰り道、その子に会ったんだよ。道路を挟んでね。
…………私の死因、見たんでしょ?
まあ、その通り……ありきたりなんだけど、庇って死んだんだね。
いやぁ、即死で良かったなぁ、って。
―――★―――
「……なるほどな」
興味本位……等ではなく、ただ単純に確信が欲しかった。
この女が裏切らない、という確信。
「トーキはさ、いつかは話してくれる?」
「……気が向いたらな」
まあ、積極的に話したい内容じゃあないが。
「…………ねえねえ、一枚、あげる」
突然、二対の羽を持つ竜のタトゥーシールを渡される。
「トーキってば、小心者だからさ……これで、もう少しくらいは信用してくれたかな?」
……ばれていたのか。
「えへへ……男の子の友達って私初めてだからさ」
「…………わかった、もう疑わない……俺とお前は、仲間だ」
その証の様に、タトゥーシールを受け取る。
「……さってっとぅ、もうあっちも起きたかな? 行こっか!」
「ああ、そうするか」
シマもティアゴも待ってるだろう……。
―――そう思っている時、垣根の向こうから、叫び声が聞こえる。
「おいおいおいおいおい! ありなのか!? 「コレ」は!?」
―――その叫び声の後、目の前に現れたのは―――。
―――★―――
……クソ、クソ、クソ……。
俺が、死んだ? ……ふざけるな、ふざけるなクソッ!
「あっぁぁあああぁぁぁぁぁあぁあああ!!!」
叫びながら、拳を矢鱈めったら振り回す……それでも、憤りは消えない。
「ふざけるな……ふざけるなよクソが! ……やってやるよ、殺ってやらぁ!」
殺してやる……そもそもコッチャァはなから「戦争」しに来てんだ……。
死んだんなら、皆殺しにして生き返ってやるよ……っ!
「……行くぞ、『帝國ノ翼』……こんどこそ皆殺しだ……っ!」
全部全部、蜂の巣だ……最初っから、目的は変わんねぇ。
―――★―――
「うお、ぉおぉぉぉおっ!?」
……これは、ちょっと予想外だな……。
「……ね、ねえ……どうするトーキ君」
不意に後ろから声を掛けられる……シマだった。
「無事だったのか……そうだな、考えるべきだな」
「ねえ、私は? 私はどうすれば良い?」
「……そうだな……リサ、お前もティアゴと一緒にアレの攻撃の的になってくれ」
的が一つよりも、二つの方が命中し辛いだろう。
……それにしても、なんでティアゴの奴はリサのシール無しに攻撃を避けているんだ。
「そ、それで、どうする?」
……どうするも何も、コイツ等二人のITEMは不明。
それも明かす気も無いだろう……っち、裏のかき合いの弊害だな……。
肝心なこの時に満足に連携も取れない……。
っと……こんなところでボヤいている暇はない……。
……流石の『青天』でも「アレ」は作れないだろう……。
それに、出来たとしたら一体いくら血をコイツに吸わせるハメに……。
四人が貧血で死んでも、まだ足りないかも知れない……いや、冗談じゃなく。
「……さて、俺はどう動くか……」
―――★―――
「あっはっは……いやぁ、やっぱりあの辺りも範囲に入れて良かったね!」
いい感じにカオス、良い具合に戦争、いい塩梅に強欲、いい調子に自己中。
「……まあ、ITEMの破格さでいったら……古城 求道君はかなり破格だ」
このITEMは二つの種類に分類される……「死因」か「お気に入り」かだ。
「確かに、条件は満たしてるけどさ、両方とも……いっやぁ、それにしてもずるいずるい」
流石に調整間違えたかな?
っま、栄えある一回目だ、トライアンドエラーの精神でいこう。
なんでも教訓、なんでも反省すればいいのさ。
「……さぁて、頑張ってよリサちゃん……応援してないけどさ」
君はあの「パン悔い狂騒」で積極的に参加してくれたしさ……割りとお気に入り、かな?
「あはははは! まあ4人がかりで行けば「ゼロ戦」の一機や二機は簡単だよねぇ!? あははあはは!」
―――★―――
「っぎゃぁぁぁ! ケツ、ケツに被弾!」
「が、頑張ってティアゴ! 私も走るから!」
「この馬鹿共! 何の為に二人にさせたと思ってる! ばらけて走れ阿呆共!」
「お、落ち着こうトーキ! 僕らが慌てたらこの4人はお終いだ!」
.




