堕ちて逝く、心も矢も。
やばい、やばいやばいっ!
「何でこんな奴ばっかなのよぉ!」
見えない奴だったり、馬鹿力だったり……っ!
「相性悪過ぎよぅっ!」
もう逃げるしかないっ!
「見つけたっ!」
「見つかった!?」
屋上の床を吹き飛ばし、馬鹿力が現れる。
……逃げ場が、無い。
「さぁ! 私はお腹が減ったんだ!」
「ふざけんなこの馬鹿力!」
こんな腹ペコ女に、負けるわけにいかない!
「もらっ―――」
「食らえ!」
大間抜けにも大ジャンプしたド阿呆の脳天を打ち抜く。
「……勝った!」
「―――たぁぁぁぁぁっ!」
―――脳天を打ち抜かれても、未だに拳は止まらなかった。
―――そうして、そのまま弓使いの頭に―――
「っ!?」
「…………っとぉ、びびったぁ」
ははは……ちょっと怖かった。
まあでも、上手く効いているみたいだね。
「さてさて、じゃあまずは……情報を貰おうかな」
「う、うにににに……動けない……」
ふっふっふ……苦労したかいがある。
―――★―――
……ピ、ピクリとも動けない……。
頭に矢が刺さったと思ったら、こんな事に……。
うぅ……ゴメンねトーキ、私死んじゃうかも。
「じゃあ、ターッチ」
―――Elena Effenberg
―――16歳、女性
―――ITEM:堕天矢 死因:転落死
……フォーリンラブ?
「あのー、私そう言う趣味はないんだけど……」
「……そう? 残念」
え、なんで否定しないの?
怖いんだけど、怖いんだけど。
「ドラゴンバスターねぇ……多分身に着けるタイプだと思うんだけど……」
「っきゃ、いやん! 変な所触らないで!」
この変態!
レズビッチ!
……とにかくシール達をこの痴女の魔手から非難させなければ……。
いやぁ便利だね、私のITEM。
「…………っんう」
……変な所は触られるけど。
後は、どうにかして逃げるだ―――。
「っと、あれ?」
いきなり体の自由が効くようになる。
……およ?
「なんだ、戻って来れたのか」
結構五分って早いなぁ。
ははは、良かった良かった。
「よう、大間抜け」
「トーキーッ! 死にかけたよーっ!」
なんだか怒ってた気がするけど、細かい事は気にしない。
ふぅ、トーキって温かくて湯たんぽみたい。
きっと高血圧なのかも。
「あいてっ!」
「…………で、どうだったよ」
おろ、もう怒ってない。
いやあ、さっぱりした性格だなぁ。
「えっとね、相手の情報ゲットしたよ! えっへん!」
「んなの当たり前だ、殺ったのか? 殺ってないのか?」
やれやれ、セッカチさんめ。
「殺ってないよ!」
「…………はぁ……」
むむ、頭なんか抱えて……頭痛かな?
「てへっ!」
「……まあいい、飯食って寝ろ」
「あの二人は?」
さっきから見えない。
「……他の場所だと」
そっか。
「じゃあさ、二人で食べない?」
「……好きにすればいい」
「もー! 照れ屋さんなんだから!」
素直じゃないなぁ!
「うるさい! ベタベタくっつくな!」
「えへへー、このこのー!」
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