天使は地を貫き、竜は山を砕く。
「……まさか実装30秒で名乗りでるド阿呆がいるなんてさ、僕ビックリ」
なんで意気揚々と戦いに来た私を馬鹿にするんだ。
「何さ! 私はもうお腹減ったんだよ! この欠陥運営!」
「っう! 痛いところを突く金髪巨乳! 良いだろう! 少し待て!」
およ?
「戦わないの?」
「マッチング中だよ……参加者が来るまで待ってておくれ」
……えー。
「欠陥品……」
「……何か言った?」
―――★―――
「……しっぶといなぁ……」
まさか相性が悪いITEMで拮抗状態になるなんてねぇ……。
……『七色の大罪』も、消費の激しいITEMだし……。
「ごっめんねー! 私もー帰るからー!」
「はぁっ!?」
「また今度、会ったら遊んであげるねー!」
さてと、ご飯は……今はいっか。
―――★―――
「おっ! 来たみたいだ、強欲な腹ペコマンが来たみたいだ」
「はぁぁ……やっとね……」
コイツ、突然声が消えるんだもの。
暇で暇で。
「んじゃ、最後にルール説明! 制限時間は五分! 生き残ったら三日分、ぶっ殺したら五日分! ついでに復活はしないからね!」
「ほへぇー、それは大変だー」
本気でいかなきゃ!
「っじゃ、敵とに頑張ってよ……応援していないからさ」
「うん!」
また、眩暈が襲う。
「うお……っとと」
ううん、やっぱりなれない。
―――聞こえるかい?
「うわっ!? ……な、なにさ」
いきなり死神が頭の中に話しかけてきた。
―――聞こえるみたいだね……場所は『市街地』……広さは半径50mくらいだよ。
「なんでさっき言わなかったの?」
さっき十分くらい暇してたのに。
―――いやあ、ランダムなんだよねー……僕にも最後までわかんないんだ。
……適当だなぁ。
「さて……頑張って―――ッ!?」
目の前に、光る矢が突き刺さる。
「っもう! まずは逃げる!」
まずいなぁ……たぶん送り出された場所が近かったんだなぁ……。
三枚程貼り付け、思いっきり道路からすぐ近くのビルの窓を蹴破る。
倍の倍々で8倍、かなり早い。
流石に奥の手である五枚張りはまだ取っておく。
「……えっと……あっちから飛んできたから……あっちね」
ちょっとだけ、顔を覗かせる。
「うっひゃぁ!」
ううん……かなりのスナイパーの様ね……弓でこの腕前とは……。
「……あれ、これ隠れるだけでいいんじゃない?」
一応相手もご飯は食べれるし、winwinじゃない!
「……っま、そんなの相手には関係ないか」
さてと……じゃあ裏口でも探してみますか。
「うむむ……どうするかなぁ……」
―――★―――
「……っち、隠れたかぁ」
一撃で仕留められる筈だったんだけど……。
「まあ、良いか」
隠れた場所は分かってる、あとは時間が来るまで見張っているか出てきたら射殺す。
簡単ね。
「あの女は楽勝―――」
―――突如、向うのビルから破壊音が聞こえる。
「……い、嫌な予感……」
あー……離れよう。
―――★―――
「おっりゃぁ! どっせーい!」
四枚張りの16倍、もう凄い。
「ふふふ……あったまいー!」
これなら見晴らしの良い道路に出なくていい!
とっても安全!
「おりゃおりゃおりゃぁ!」
待ってなさいよ、弓の人!
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