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第47話 ドラゴン その1

今回は、魔王城侵入直前です。


ゆるく読んで頂けると嬉しいです

自分を表現することが苦手だった。どちらかといえば無口な方だった。そんな彼女の気質が、その好奇心に蓋をしていた。


いつもと変わらない日常、そう思っていた。あの雄大で、不遜な彼が舞い降りるまでは。


エンキ

「おい、起きろ」


シグリ

「うー…エンキ…もう朝?」


エンキ

「お前…今から魔王城に乗り込むってのに、緊張感がないやつだな」


シグリ

「うー…」


エンキ

「早くしろよ。アポロなんか剣の素振りしてるぞ」


シグリ

「うーん…準備するから、ちょっと待ってて」


シグリは支度をしながら、寂しそうに呟いた。


シグリ

「ドラゴン君…会えなかったなぁ…」


シグリが支度を済ませると、3人は無言で待っていた。


シグリ

「みんなお待たせ!」


アポロは魔王城を遠望した。その碧い瞳で。


アポロ

「さぁ、行くよ」


エンキ

「おう!」


アポロたちは歩き出した。


エンキ

「なあ、アポロお前気付いてるんだろ…」


アポロ

「…何を?」


エンキ

「ここが…魔領域が、平和だってこと…」


アポロ

「…」


エンキ

「オヤジの言葉を思い出したんだ…魔王はいいヤツだって」


アポロ

「魔物にとってだろう?」


エンキ

「そうかもしれないけど…」


アポロ

「何も変わらないさ、自分の信じる道を進む…それだけだよ」


エンキは、ふと我に返り考えた。アポロが信じるものって何だったのかと。


シグリ

「なんか…私は目的を達成できなそうだな…」


エンキ

「…まぁ、全て終わったら手伝ってやるよ」


シグリ

「本当に?」


エンキ

「あぁ、約束だ」


ティア

「…この旅が終わったら、私たちはどうなってるんでしょうね」


アポロ

「…ティアは、どうしたの?」


ティア

「私は、アポロと…いえ、なんでもないです」


エンキ

「…ま、まぁみんな色々あるよな。さぁもう魔王城だ」


アポロたちの眼前には、魔王城がそびえ立っていた。


エンキ

「なんか、普通だな…」


アポロ

「油断は出来ない…」


ティア

「正面から…ですかね?」


シグリ

「正面突破!」


アポロ

「行こう!」


その時だった、強い衝撃と共に爆音が鳴り響いた。


ドラゴン

「我は漆黒の竜、貴様らを屠るもの」


漆黒のオーラをまとった竜がそこに聳え立っていた。




ここまで読んでいただき、ありがとうございます



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