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燈崎琴莉の革命日記  作者: 倉石 雨


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7.「ウチゲバって何?」

「ウチゲバって何?」

「内ゲバっていうのは要するに仲間割れのことッス」

ヘルメットにタンクトップ姿の星輪が即そう返してきた。えっダメじゃん。

「日本独立とかどーとかっていうのは終わりってこと?」

「いや、これは正当性を賭けての勝負で、独立運動は展開しつつも、敵派閥とも戦う感じッスね」

「…?…??」

つい首を傾げてしまう。要は双方の組織が、テロ行為は続けつつも正当性とやらのために味方同士で数を減らし合うってことなのかな。


「で、なんで学校占領されてんの?」

場所は伊藤高校。どうやら同級生の一部はテロリスト予備軍だったらしく学生服にヘルメット、口にはマスク…と絶妙にダサい服装で校門にバリケードを築いて、角材を持ち、立っている。

「姉貴には悪いっスけどしばらく勉強はできなさそうッス」

「なんで…もっとこう東大とか、そこら辺にいかないの?」

「理論を語らず情動で支持者を集める俺らの派閥はあまり知識人層に歓迎されてないみたいで…」

「よく分からないけど遠回しに伊藤高校のことディスってる?」

「あ、ェえっと…」

「いいよ。私も馬鹿ばっかりの高校だと思ってたし」

「あッはい」

「あ!琴莉〜」

ぱたぱたと小走りで寧々が近づいてきた。

「どうなってるのこれ〜?」

近づきながらそう聞いてきた。私にもよく分からない。

「なんかウチゲバっていうのなんだってさ。今日はマクダで勉強しようか」

「はーい」

「あ、姉貴ッ、行ってらっしゃいっス」

そう星輪は言うとバリケードの中に入っていった。

あっ、もしかしてこいつが高校占拠の主犯?

まあいいや。


「教科書あっちに置いてなくて助かったね〜」

ビッグマクダを齧り、もぐもぐしながら寧々は言った。

「今日やる予定だった教科ってなんだったっけ」

「確か国数歴数英体だったかな?」

「教科書持ってきてないから見せて」

「はーい」


「おっ!流石伊藤高校のツートップ。熱心だな〜」

奇遇なことに…というか多分高校占拠されたからか、勉強していると担任に遭遇した。

「こんにちは〜藤野先生」

「…こんにちは」

バリバリに体育会系で性格が絶妙に叔父に似てるから苦手な先生である。

「そういえば見ました?あれ」

高校占拠の件についてなんとなく聞いてみる。あんなので皆勤賞取り消しとかされたら悲しすぎる。

「はっはっは!見てなければこんなとこには来てないさ」

「…流石にあれで行けなくても欠席扱いにはなりませんよね?」

「まぁ…もちろんだ。もしそうじゃなくてもお前らは頑張ってるみたいだから出席扱いにしとくさ」

担任のこういう所はありがたい。

「ホントですか先生!やったっ」

寧々はそう言って小さくガッツポーズをしている。

「あと、明日から板垣大学の校舎一部を借り、臨時教室とすることになったから、明日からそこで勉強すると良いぞ」

「マジ?やった」

ワンチャン卒業までそこで勉強する羽目になりそうなこと以外は嬉しい話だった。

次回、板垣大学も占拠されてるってマジ?

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