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燈崎琴莉の革命日記  作者: 倉石 雨


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24/25

24.鎮圧されたらしい。

2作品同時に面倒みると途端に片方の創作速度が激落ちしちゃう魔法にかかったみたいです。

鎮圧されたらしい。

よく知らないけれど。

「___本日未明、板垣大学を不法占拠していた過激派学生を機動隊が強制排除。同学は1ヶ月の休学を経て大学としての機能を再開させるとの発表をしており___」

テレビは一生そんな発表を垂れ流す。

「今日、何しよっか〜」

「あ、そういえば伊藤高校3年のLIMEで臨時同窓会の話来てたんだけど、行く?」

寧々はLIMEグループ入ってないみたいなので口頭でそう聞く。

「今日?」

「そう」

「行く!」


昼、食べ放題焼肉店。

「あの〜伊藤高校3年の席って〜」

入ってすぐ見つかった店員さんにそう聞く。

「あ、あちらになりますね」

そっちの方向には結構盛り上がっているような席があった。

「ありがとうございます」

「ありがとうございます〜」


席に着くと歓迎された。

「いやー俺ら板垣高校の方に移ることになったんだよ」

名前も知らない奴に話しかけられた。

「私達は松下政経高校。高校3年で転校とか控えめに言ってやばいよね」

生徒会長もぶっきらぼうにそう言う。荒れてるらしい。

…それにしてもあなた達とは面識ないよね?

「同族意識って怖いね〜」

私の心を代弁するように寧々は小声で私に言う。

「…ね」

本人達は意識していないだろうけど、事件前には面識なかった相手に、同じレッテルを貼られてる身だからって愚痴を聞いてもらおうとするのはちょっと違うような気がする。


ただまあ、食事は美味しかったから良いのだけど。

「俺ら転校組は明日から勉強再開なんだよな」

「羨ましいよ転校しなくて済む子達」

「私達が居なくなっても伊藤高校の伝統引き継いでってね」

嫌味みたいな雰囲気でそう言ってくる。

本気で私達が勉強してないと思っているのだろうか。

何か…自分が主人公とでも思っているのだろうか。

…こわ。

「焼けたよ。取って」

転校予定の無い私は、大人しく肉焼き係として終始していた。

「おっありがとう燈崎」

「ありがとうございます」

呼び捨てまじ?


「謙山先生!来てくれたんすね!」

自分で招待したと周りに吹聴しておいて、実際に来たら真っ先にそう言う名前も知らない男子のことを、私と寧々は冷たい目で見ていた。

周りはそんなこと気にせず、謙山先生の方を向いて盛り上がっている。

謙山先生は本当に優しい。

今の雰囲気を瞬時に察知して、良い感じに同情してる感を出すことで主人公気取りの転校組をもてなし始めた。

…まぁ、そんな対応力が無いとみんなに好かれる保健室の先生なんて演じられないのだろうけど。

残留組は極少数で、その中でももてなす対応をしてるのは私と寧々くらいだった。

もっとも寧々に我慢するよう言ったのは私だけれど。


さながら上司をもてなす飲み会といった様相の同窓会も主人公気取りさん達が満足したようで、無事終わった。

謙山先生は私達と一緒に帰りたいらしく、早めに出ていく私と寧々に足早に付いてきた。

「ごめーん一緒に帰らせて〜。あ、そういえば2人は同じ家に今住んでるんだっけ?」

「先生、無理しなくて良いですよ」

「先生頑張ってた〜」

「ありがとう。2人は大人ね」

「そんなことないですよ」

アレを蔑んでたし。

若い頃にそういう体験をすると、過去ばっかり誇りに思って前に進めなくなるのだろうか。

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