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残りマナ0.003%、世界の家計簿を黒字化します~追放された元監査官の最適化無双~  作者: 青柳 玲夜(れーやん)
第三章:忘却の聖戦

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エピローグ:春への道

 海底遺跡から脱出した俺たちは、地上に戻った。


 灰が、降っている。


 だが——俺の目には、その灰が——少しだけ、薄くなって見えた。



『世界滅亡まで:00年461日 → 00年520日(+59日)』

『世界樹の欠片:4/7個 回収済み』

『成功確率:1.7%』



 1.7%。


 初めて、1%を超えた。



「カイさん」


 エルが、俺の隣に立った。


「次は、どこに行きますか?」


「北西の森林遺跡だ。そこに、第五の欠片がある」


「北西……」


「遠いぞ。2週間はかかる」


「大丈夫です」


 エルが、微笑んだ。


「カイさんと一緒なら、どこへでも行けます」


「……ありがとう」


 ベルが、俺の手を握った。


「カイ」


「何だ」


「私、嬉しい」


「何が」


「カイが、思い出してくれたこと。私のこと、忘れてなかったこと」


 俺は、ベルを見た。


 幼女の姿。


 だが、その奥には——大人のベルがいる。


 900年前に、俺と約束を交わした、美しい女性。


「ベル。俺は、お前を——必ず救う」


「……うん」


「お前が封印から解放されて、本当の姿に戻れる日を——必ず、作る」


「……ありがとう、カイ」


 ベルが、俺に抱きついた。


 小さな体。冷たい肌。


 だが、その温もりは——900年前と、同じだった。


「大好きだよ、カイ」


「……ああ」


 俺は、空を見上げた。


 灰が、降っている。


 だが、その向こうに——青い空が見えた気がした。


 春は、まだ遠い。


 だが——確実に、近づいている。


 俺は、必ず——この灰色の世界に、春を取り戻す。


 ベルのために。


 師匠のために。


 リナのために。


 そして——この世界に生きる、すべての命のために。

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