護衛依頼を探して
はい。この世界の果てまで旅をしてみたい私です。リンちゃんです。
私は今!絶賛!海に行きたい!そんな願望を持ち合わせているわけですが…しかし私は海で泳ぎたいわけではありません。だって泳げないから。前世では言うまでもなく海無し県民非リア充。私の友人たちも海に行きたがる陽キャではなかったですからね。そして今生も泳げない!だって泳ぐ必要が無かったから。そもそも泳げずとも魔法でどうにか出来てしまうから。なんなら今のこの時期…なんと微妙に行楽シーズンからはズレているのです。日本の残暑の時期ですね。そう。泳ぐには一足遅いということに他ならない。されども…海産物は種類は違えども年中楽しめる。つまり目的は旅行兼、食道楽ということです!(*´﹃`*)ウヘヘ…
おっとぉ。申し訳ない。つい想像したらよだれが…さて、ただ海に行くのだともったいないということで今リーデと冒険者ギルドで護衛依頼を探しているのですけども…残念。ハズレのようです。フェルンさんたちにも聞いてみましたけど、護衛依頼を出している商会は今の所あんまりないらしいですね。
しかしまぁ。ないならないで良いんですがね?
「ご主人さま、オランド商会寄っていきましょう。あそこは幅広く事業を行っていますからもしかしたら丁度仕事があるかもしれませんし、そうでなくても融通していただけるかもしれません。」
そうだね。それが良いや。オランドさんにはいつでも来てくれていいって言われてるし。相談しに行ってもバチは当たらないでしょう。
さてさて…オランドさんに会えるでしょうか。彼も大手商会の会頭という立場上忙しいでしょうしこちらはアポもとっていないので会えなくてもしょうがないですが…その場合は諦めましょう。別に依頼が必ず必要でもないです。ただただ向かうだけだとなんかもったいない気がしただけですからね。
「リン様、リーデ様。本日はようこそお越しくださいました。して、本日はどのような御用でしょうか?」
あ、店員さん。お疲れさまです。
「今日はオランド会頭はいらっしゃいますか?」
「ええ。会頭ならば現在は執務室で作業中でしょう。ご案内いたします。」
「よろしいのですか?我々は急に来たと言うのに…」
そうですそうです。無理やり押しかける気は私達にはないのです。
「はい。リーデ様。問題ございませんよ。会頭からはリン様御一行が訪れたら遠慮なくお通ししろ、とお達しが出ておりますので。どのような御用でも歓迎だ、とも。」
それって常になにかしら私がアイデアを持ち込むことを期待されているのでは…?
「それでは応接間にご案内いたしますね。」
「よろしくお願いします。」「ありがとうございます。お願いいたします。」
ーーー
「それでは会頭を呼んで来ますので少々お待ちください。」
これ…ホントにご迷惑ではないのですかね…?
おや、足音が。ということはもういらっしゃったということですかね?
「お待たせいたしました。リンさん、リーデさん。お久しぶりですね。リンさんのシャンプーやリンスは売れ行きが非常に良好ですよ!そして、妻にプレゼントした所大喜びで…私から妻の分も含めて感謝しています。商品の追加、いつでもお待ちしていますよ?」
「お久しぶりです。オランドさん。売れ行きいいなら良かったです。後で納品はしときます。」
「ありがとうございます。それで…本日はどうされましたかな?何か私に手伝えることがあればいいのですが。」
「実は…その…海に行こうと計画を立てているのですが、ただ向かうだけというのも…ということで護衛依頼的な依頼が無いかな〜…とちょっと頼らせていただきたくてですね…」
「なるほど。海…というと【グルノーミン】ですかね?あそこは確かに海も綺麗ですし、何よりも海産物の質がいいですからね。特にあそこで食べられる《ピエトラクラブ》は絶品ですよ!グルノーミンを訪れてピエトラクラブを食べないのは人生損していると言われるくらいなのです。…まぁ、そんなことは置いておきまして…護衛依頼ですか…現状は有りませんな。商品を運ぶ予定も無いですし。…と言いたいところですがね、丁度良いので私達夫婦の護衛ということでいかがでしょうか?」
「え、そんな無理に出さなくても大丈夫ですが…仕事が無いならないで良いんですよ?」
「いえ。実はですね…私も妻も部下から働きすぎだとか、仕事中毒だとか言われてしまいましてね…挙げ句部下があの手この手で休暇を取らせようとしてくるものですから私も妻も折れた次第でして…ですからリンさんのお願いは実は我々にとっても渡りに船だったのですよ。みなさんが嫌でなければ是非ともグルノーミンまで私達夫婦の護衛を請け負っていただけますかな?報酬は弾みますし、現地で絶品な海鮮をごちそうしますよ。」
「受けるべきですよ、ご主人さま。ミチルさんにもいい経験になります。魔法に慣れる経験のためにも知り合いのもとでならばフォローもきかせやすいでしょう。」
「私達とあと一人、連れの女の子がいますけど良いですか?」
「もちろんですとも。お受けくださるということですから、冒険者ギルドに依頼書を出して手続きを済ませてしまうことにしましょうか。これでリンさん御一行様のランクアップにも貢献できるでしょう?ああ、物資はこちらで用意いたしますよ。食事も。」
「お気遣いいただきありがとうございます。オランドさん夫妻の護衛、お任せください。あ、でも物資はお二人の必要なものだけで良いですよ。食事に関しても自分らで作りますから。もちろんお二人用もお作りしますよ。」
「むむ…そこまでお世話になるわけには…いえ。皆様に合わせましょう。では冒険者ギルドへ赴くとしましょう。」
「はい。」
ーーー
そうして冒険者ギルドにやって来てオランドさんからの護衛依頼をその場で受けることとなりました。帰ったらミチルちゃんに伝えないとですね。
あ、フェルンさんからいい加減にパーティネーム決めろとせっつかれてしまいましたので…なんかいかにも厨二病っぽい名前を考えました。その名も【幻想の妖精】です。なんか…厨二病っぽいでしょ?…何も思いつかなかったんです。センス無いのは自覚してますから笑うなら笑え‼
「?十分センスありますよ。かっこいいじゃないですか。神秘的な感じがして。」「私もいいと思います。」
マジすか。フェルンさん…リーデも…ミチルちゃんがなんていうか分からないけど、まぁ、評判良いっちゃ良いみたいですしこれで良いか…帰ってミチルちゃんに報告ですかね。
夏が終わる…
あ、パーティ名はなんかあの世界で溶け込めそうな名前を雑に考えました。ほんとは食道楽の旅人とかにするつもりだったの。センス無いのは認める。
次回、ニコラちゃんを説得せよ。です。はい。




