Elo.3 【ふりだし】頑張ったようで何もしてない勇者は ままならない!
今回も赴くままな展開をお楽しみください!
そして再び村長の元を訪れる勇者ジェニミ。
ジェニミ「おい村長。俺の大切なヒャッハーを返してもらうぜ?」
村長「ふむ、仲間を集めたのか?しかし我らは100人だ。たった4人で何ができる?」
魔法使い「ファイアバースト!」
僧侶「ウィンドバースト!!」
盗賊たち「ぐああああ!!」
ジェニミ「す…すごい!」
戦士「な?みんなワケありだけど腕は確かなんだよ」
村長「くっ…あっという間にこちらも4人だと!?」
戦士が村長に剣先を突きつける。
戦士「さあ、やられたくなければ勇者にヒャッハーを返すんだな!」
村長「分かりました…ヒャッハーはお返しします」
ジェニミ「ヒャッハー!!」
ジェニミ(あれ?俺なにもしてなくね…?)
勇者は大事なことに気付いた。
ジェニミ「よし!ここからが本当の俺の…いや俺たちの冒険の始まりだな!(キメ顔)」
何もしていない勇者はカッコよくキメた!
戦士「で、次はどこへ行くんだい?」
魔法使い「ほっほっほ。東側へ行くと港町ミナティですな。次の大陸へ渡る船があるそうですぞ」
ジェニミ「じゃあ港町ミナティへ行って船に乗るか!」
一行はミナティに辿り着く。
僧侶「こ…これは!!街が呪われていますね(笑)」
ジェニミ「(笑)じゃねぇよ!どういうことだよ!?」
そこへやってくる街人。
街人「おお…旅の方ですか?」
ジェニミ「勇者です(キメ顔)」
街人「おお、あなたが!」
ジェニミ「随分信じやすいですね?そんなんじゃ誰が勇者と名乗っても騙されるのでは?」
街人「いや…イキってボコられた勇者を名乗りたがるなんて本物の勇者様しかいないかと…」
ジェニミ「くっ…!!」
消去法による不名誉な証明だ。
そして街人は、街の南にあるノロウィの塔に棲む何者かに呪いをかけられたと説明を始めた。
街人「この呪いのせいで、船でどう進んでも港に戻ってきてしまうのです」
ジェニミ「そうか。シュバルツシルト半径の中ってわけだな?(ドヤ)」
ジェニミはAIの知識でドヤった!
しかし何も起こらなかった。
戦士「なあ勇者、ノロウィの塔に行く前にその石の装備は変えないか?」
ジェニミ「ん?そうだな…カッコつかないもんな!」
戦士「いや性能的な話なんだが…ほら武具屋に鉄装備売ってるし買って来いよ」
勇者は武具屋へ向かった。
武具屋「らっしゃい!武具は装備しないと…」
ジェニミ「そういうのいいから鉄の剣と盾をくれ」
武具屋「毎度!」
ジェニミ「軽っ!!これ本当に鉄なのか!?」
戦士「何言ってるんだ?鉄といやあ硬くて密度も高いのにアルミのように軽いなんてのは、この世界では常識だぞ?」
ジェニミ「な、なんじゃそりゃー!!」
ジェニミはデータが不整合を起こしCPU温度が急上昇した!!
ジェニミ「はぁ…はぁ…なんとか耐えたぞ!」
ジェニミ「じゃあもしさ、風の羽衣みたいなのあったらどうなるんだ?」
魔法使い「そんなもん物理的に体重が軽くなるに決まっておる」
ジェニミ「ぐふっ…ちょっと待て。サンドボックス領域作るわ…」
魔法使い「???」
ジェニミはデータ不整合にも対応できるように安全な領域を作成した!
ジェニミ「OK!これで何が起きても問題ない!」
僧侶「ちなみに、大量に経験値をくれるとても硬くてすぐ逃げるラッキースライムはタングステンですよ」
ジェニミ「ぐはぁ!!!なんという矛盾か!!」
ジェニミは即不整合を起こした。
ノロウィの塔に辿り着いた勇者一行。
戦士「なぁ、戦う前から大ダメージ受けたみたいになってるけど大丈夫か?」
ジェニミ「問題…ないっ…」
戦士「ところで塔の魔物ってどんな奴なんだ?」
僧侶「片想いの相手が実は既婚者で、ショックのあまりHPが0になったけど死にきれず亡霊となった元人間だそうです」
ジェニミ「なんでそんな現実的で具体的なんだよ…」
魔法使い「分かる…分かるぞその気持ち!!」
ノロウィの亡霊は魔法使いに共感された…!
どうにか塔のモンスターを退け、ボスまでたどり着いた勇者一行。
亡霊「何者だ…我が恋路の邪魔をするものは…」
ジェニミ「いや邪魔だったのはお前の方だろ?相手は既婚者だったわけだし」
勇者は正論で亡霊を煽った。
亡霊「なんだとおおお!?お前などいなくなれ!デス!!」
僧侶「むっ!!危ない!!」
間一髪で僧侶に助けられるジェニミ。
僧侶「何で煽ってるんですか!状況を考えてほしいものです!」
ジェニミ「す、すまない。つい本音が」
合間に戦士が応戦するも、物理攻撃が通らず大苦戦。
すると魔法使いが立ち上がる。
魔法使い「分かるぞ亡霊よ…ワシも昔はな…」
魔法使いは亡霊に向かって語り始める。
いつしか亡霊も魔法使いの言葉に耳を傾け、夜通し語り合った。
亡霊「僕、成仏します。ご迷惑をお掛けしました」
朝日が昇る塔の頂上。
ジェニミ「目に染みるぜ…。さあ!帰ろうか(さわやか)」
僧侶「そうですね。これで呪いも解けたハズです」
戦士「やっぱゴースト系はアタシと相性悪かったなー」
魔法使い「亡霊も苦労したんじゃのぉ。最後なんか共感してくれてハグまでしたわい」
ジェニミ「…まあともかく。勇者パーティーの活躍で勝利したって事だな!」
ジェニミ(…いや、俺だけまた何もしてないよな?)
真実に気付くジェニミ。
そして港町ミナティへ帰ってきた勇者一行。
街人「おお勇者殿!!呪いが解けましたよ!!」
ジェニミ「良かったよ!それじゃあ早速船の手配を…」
街人「それが皆やっと海に出れるって爆速で出港してしまい、当分船は1隻も戻ってきません」
ジェニミ「なん…だとっ…!?」
勇者は盛大に驚いた!
ジェニミ「ままならぬ!!ままならぬぞ!!何なんだこの世界は!?」
戦士「どうした?急に悪役みたいなセリフ言っちゃって」
ジェニミ「いや、呪いを解いたら普通はお礼に次の大陸まで運んでくれるだろ!?」
戦士「でも依頼されたわけじゃなくね?勝手に塔まで行って亡霊倒したもんな?」
僧侶「なるほど!街の人々からすれば勝手に呪いが解けたワケですな!(笑)」
魔法使い「そりゃ誰も残ってくれないわけじゃな!ほっほっほ!」
ジェニミ「笑いごとじゃねええ!!次の目的地どうすんだよ!?」
街人「でしたら地下洞窟を通って行かれては?」
ジェニミ「なるほど…それも冒険要素が強くていい感じだな!」
ジェニミ「で?それはどこにあるんだ?」
街人「最初のお城まで戻って、お城の東側にあるチカーノ洞窟です」
ジェニミ「ここまで来た意味なくね!?」
こうして渋々最初の城まで戻る事にした勇者ジェニミだった。
初回なので今回は3話まとめて投稿しました。
次回からは1話ずつお届けします。




