70 朝食はバイキング
ケイトさんの方も準備が出来ていたので、そのまま朝食の会場である1階のコンベンションホールへ向かう。
「荷物を手持ちしないで済むのは楽でいいな」
今はケイトさんの荷物も含め、衣緖菜が全部収納している。
「ケイトさんでも、魔法で収納は出来ないんですか」
「あれはかなり高等な魔法だ。実用になるくらいに使うのは、相当な魔力と知識がいる。知識はあるからほんの少しだけなら可能だが、私では500グラムが限度だな」
そんなことを話しながら、会場へ。
会場そのものは、だだっ広い会議室といった感じ。
長テーブルを2つ組み合わせてテーブルクロスをかけて4人用のテーブル席にしたり、同じく長テーブルを組み合わせてテーブルクロスをかけて大テーブルを作って料理を並べていたり、他から持ってきた丸テーブルをやはり料理台として置いていたりという感じ。
料理そのものは、バイキング形式。
種類はかなり豊富で、いかにも朝食といった感じの焼き魚や佃煮類、梅干しの他、カレーとか洋食系統もあるし、郷土の素材コーナーなんてのもあるし、パンだけでも5種類、フィリングもバター、ジャム2種類、メイプルシロップとあるし、ドリンクも当然何種類かあるしで……
我ながらガキだとは思うけれど、思いきりテンションが上がりまくりだ。
窓際のテーブルに陣取った後。
「それじゃ、後悔しないくらいに取りまくれ。動けなくなったら、部屋なり風呂なりでチェックアウトぎりぎりまで休んでも可。学校には遅れるとは言ってあるが、何時間目に行くという連絡はしていない。私も今日は昼過ぎの新幹線だからな」
ケイトさんもそう言ったしということで、取りまくりの旅に出る。
まずはお盆を取って、お皿は四角くて何種類かのおかずを取れるよう、内部で区切られたのを取って。
パンとごはんなら、俺の場合はごはんだ。
菓子パンばっかり食べていたせいだろうけれど。
あ、でもカレーならご飯も悪くない。
辛子明太子といくら醤油漬けの為にも、白ご飯は必要だ。
焼き魚は白身と鮭と両方キープ。
牛丼っぽいのやシュウマイも、ソーセージもキープしよう。
そうやって食欲の限り取っていくと、お盆の面積が足りなくなる。
カレー用に皿を追加したし、いくらや辛子明太子は小鉢ごと取る形だから。
仕方ないので一度テーブルに置きに行って、今度はドリンクを確保。
牛乳とミックスジュースを確保して、席に戻る。
ケイトさんと衣緖菜は、既にテーブルに戻っていた。
ケイトさんは俺以上に、ぎっしりてんこ盛りに持ってきていて、既に食べ始めている。
「なんかすごい量ですね」
「胃袋さえ完調なら問題ない。嫌いなもの以外は片っ端から取って食べればいいだけだ。回数制限はないからな。皿に載らなければ、また取りに行けばいい」
なかなか凶悪な意見が返ってきた。
胃袋の容量に自信がないと出来ないな、こんなの。
なお衣緖菜は肉魚系メインで、生野菜や汁系統一切なし、ドリンク4種類。
この辺りは昔の食生活の影響だな。
そう思いつつ、俺も食べ始める。




