表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺が魔法を使えた頃  作者: 於田縫紀
第10話 改変された未来予想図

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
53/99

53 登場

 言われた通りのルートで生徒会室へ。

 鍵は開いていたけれど、中には誰もいなかった。

 スマホの時刻表示で午後4時22分まで待った後、窓を開けて左右を確認、椅子を踏み台にして窓を乗り越える。

 

 こちらは校庭とは反対側だからか、人通りはない。

 目の前に電柱が見えるのでその直近の塀へ。

 学校の敷地側が高いので、学校内から塀を乗り越えるのは簡単だ。


 すぐ左に三叉路があるので、学校から離れる方向、北へ。

 家一軒分歩いたところでスマホを取り出し、衣緖菜宛に適当なスタンプを送信する。


 すぐに返信があった。


『そのまま北へ歩いて。回収する』


 自転車に乗ってきているのだろうか。

 そう思いつつ、俺は指示された通り歩き続ける。


 更に家1軒分、田舎だから家1軒といっても50mくらいはあるのだけれど、それくらい歩いたところで前から白い車がやってきた。

 学校脱出を見とがめられたらまずいかな。

 でも何か用事があって下校していると主張すれば、大丈夫だろうか。

 そんなことを思いつつ、つとめて何でもないように歩き続けたのだが。


 前から来た白い車が速度を落として、俺のすぐ前で止まった。

 何かまずい事態だろうか、でも逃げたら余計まずい事態になる気がする。

 なんてことを思ったところで、車の後扉が開いた。


「陽翔、乗って。運転しているの、ケイトさん」

 

 衣緖菜だ。

 えっ!? 昨日の今日で、もうここに来ているのか。

 俺は何も連絡を受けていないけれど。


 ただ衣緖菜がいる以上、疑う必要はない。

 魔法で確認が出来るだろうから。

 ただあまりに急な展開に納得できていないだけだ。


 フロントガラス越しに見えるのは、20代半ばから後半くらいに見える女性。

 今までのメールやNPOなんて肩書からもっとずっと上、中年以上を想像していたのだけれど。

 とりあえず車の後席に、衣緖菜といっしょに乗り込む。


「走りながら状況を説明する」


 ちょっと低めの声で、メールとはかなり違う口調で、ケイトさんと思われる人は話し始めた。


「まず今の状況。この車は、私が泊まっているホテルに向かっている。理由は今後に向けて、陽翔君の意思と状況を確認するため。家の方は心配しなくていい。ちょうど君の両親がいたので、さっくり魔法をかけて、明日まで帰らなくても問題ないという精神操作をしておいた。私も一応その程度には魔法を使える。衣緖菜さんほどではないけれどな」


 魔法が使えるということは、この人も異世界出身なのだろうか。

 それとも俺のように、異世界の知識を手に入れて訓練したのだろうか。


 車は学校前の三叉路を過ぎて体育館方向に進み、更に右へ曲がって国道の方へ。


「陽翔君への質問は着いてからということで、私の自己紹介をしておこう。都筑(つづき)景都(けいと)、日本人だがケイトというのは本名だ。この辺はまあ親に対して積もる話があるんだが、それはあとにして。

 3年ほど公務員をやった後、職を辞してNPOを立ち上げて今に至る。きっかけはまあ率直に言うと、異世界から逃げてきた奴を保護したからだ。思ったよりこういった事案が多そうなんで、仕事にした。こちらの仕事ではまったく儲かっていないというか、持ち出し続き。ただ魔法のおかげでFXだの株だので儲けられるようになったから問題ない……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ