表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺が魔法を使えた頃  作者: 於田縫紀
第8話 調査

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
45/100

45 選択肢

 夕食を食べて、スマホやタブレットでネットを見ていたところで。

 最初に俺のスマホが、そしてすぐ衣緖菜のスマホが振動した。

 画面に表示された通知は、予想通りの内容。


「ケイトさんからのメールが届いた」

 

「こっちも」


 スマホの時間表示は、午後7時ちょうど。

 時間通りだ。


「なら書くか」


「そうする」


 メールを開いて、読んでみる。


『これは異世界から来た者を保護した方に対する、初回調査です。30問の設問がありますので、それぞれ適切な選択肢を選んで回答して下さい。

 この調査は、貴方が受け入れに際してどのような希望を持っているかを、顕在的、潜在的に確認するためのものです。今後どういう形で受け入れを進めていくか、基本方針を決めるために使用します。

 なお具体的な希望などについては次の調査で聞かせていただきますので、あまり複雑に考えずに回答して下さい』


 そんな前置きの後、怒濤のように質問が並んでいた。

 どの質問も、選択肢を選ぶだけだけれど、結構手間がかかりそうだ。


 しかしこの設問を作って、そして分析するのは、ただ回答するよりよっぽど手間がかかるだろう。

 そういうことが出来るほど、ケイトさんのNPOは処理能力があって、しっかりしているのだろうか。

 そういう体制が必要なほど、案件を扱っているのだろうか。

 なら衣緖菜の部下も、案外簡単に見つかるだろうか。


 なんてことを思いつつ、回答を開始する。

 最初は今の俺の職業や家族構成について。

 中学3年生、両親と3人家族、家族には話していない、家族は信用出来ない、他に相談できる相手はいない。

 

 選択肢を選ぶだけで、今の俺の状況が大体説明出来た。

 なかなか良く出来ているな。

 そんなことを思いつつ回答を続けて、そして。


『Q27. 保護対象が幸せになるのなら、今後会えないことを許容出来る』


 なんて設問で思い切り立ち止まる。

 選択肢は、

  1.許容出来ない

  2.やや許容出来ない

  3.どちらともいえない

  4.ある程度は許容できる

  5.許容出来る

で、回答そのものは悩まずに5を選択。


 選択そのものは悩まない。

 それでも、考えることはあるわけだ。

 さきほど夕食を食べながら考えたようなこととか。

 これで『許容出来ない』というのはどういう事例が考えられるのかとか。


 悪い例で考えると、性的搾取的な保護をしているなんて事例を思い浮かべてしまう。

 でも俺の現状も、端から見れば衣緖菜に対して性的搾取をしているように見えるかもしれない。

 性的にだけではなく、金銭的搾取もしている気がするし。


 もちろんそうなった理由もある。

 衣緖菜の方から求めてきたとか、衣緖菜の魔法で稼がないと、そうしないと食事すらまともに出来なかったとか。


 でもそうなるということは、俺といる環境が衣緖菜を保護するのにふさわしくないということなのだろう。

 そうやって考えなくても、わかっていることだけれど。

 だからここの回答は、5で正しい。


 そう自分に言い聞かせて、次の設問に移る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ