41 返答
返答していい相手なのかは、まだわからない。
敵という可能性も十分考えられるから。
何せ戦っていた相手も元の味方も、基本的には敵だし。
ここは衣緖菜に、近未来予知魔法を使用して確認してもらうべきだろう。
ということで俺が画面から目を離したところで。
「何かあった?」
衣緖菜がやってきた。
やはり俺の様子を魔法で確認しているようだ。
まあそうだろうなと思っていたし、いまさらということで特に気にしない。
むしろ探さなくて済んで便利だ、くらいに感じていたりする。
「こういう質問を出したら、こんな返答があった」
タブレット画面を質問と回答が表示された状態にして、衣緖菜に渡す。
衣緖菜は20秒くらいタブレットを持って画面を見た後、俺に返して口を開いた。
「……返答した方がよさそう。正直に書いていいと思う」
『近未来予知魔法で確認した。だから大丈夫』
そう口頭と魔法で伝えつつ、俺の横の席に座る。
「なら返答を書くか。とりあえずはメールアドレスの確認で」
途中に異世界言語のアルファベットを挟んでいるから、こちらの解釈違いがあるかもしれない。
なので解読したメールアドレスに、とりあえず次の内容でメールを書いてみる。
「知恵袋での返答ありがとうございました。メールアドレスはこちらでいいでしょうか。もし良ければ、申し訳ありませんが、本人確認として知恵袋で使用している名前を記載して、返信していただけると助かります」
これでどうだろう。
多分、大丈夫だと思うのだけれど。
「とりあえずメール、こんな感じで送って大丈夫か?」
「大丈夫だと思う」
『先程の近未来予知魔法の感触からすると、このメールアドレスであっている気がする。向こうも近未来予知に似た魔法を使っているようで、鮮明な未来は見えない。でも悪くない感触はある』
なら、大丈夫なのだろう。
「それにしても、こういう方法で連絡を取ることは考えつかなかった。陽翔の知識を使ったけれど、思いついたのはSNSで書くところまでで、Q&Aサイトまでは気付かなかった」
気付かなかった理由は簡単だ。
衣緖菜が持っている俺の知識には、そういう方法が入っていないから。
「実はさっきメイに聞いたんだ。自分でわからないことを調べるには、どうすればいいかってさ。それまでの俺じゃ思いつかない発想だから、わからなくて当然だろう」
さて、メールはどれくらいで返ってくるだろうか。
普通のメールのやりとりなら、1日くらいかかってもおかしくない。
しかし今回については、すぐ返答が来るような気がする。
知恵袋にもすぐ反応したことを考えると。
何せ、知恵袋への反応は異常に早かった。
そういった質問がないか、常駐して見張っていないと無理というくらいの早さだ。
おそらく衣緖菜の近未来予知魔法のような魔法を使って、俺がそんな質問を書いて投稿することに気付いたのだろう。
何故そうしているのかは、今はまだ不明だけれど。
でもそれなら、返信はすぐに来る可能性が高い。
なら、こちらから状況を説明する文章を、あらかじめ作っておこう。




