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俺が魔法を使えた頃  作者: 於田縫紀
第24話 合宿中断

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126 怪しい時間潰し?

 昨日はあの後は釣りはせず、また全員で風呂に入ってアニメ鑑賞会。

 確か女子高生4人で無人島に漂着した話だったと思うけれど、ほとんど見ていない。

 端に布団を敷いて、衣緖菜に魔力車を出して貰って訓練した結果、ほとんど見ないうちに寝てしまったから。


 翌日。

 朝起きて朝食を食べて、部屋を片付けた後。

 俺はメイや美羽さん、陽菜さん、香里奈さんと千葉のマンションに、愛美さんに送られて直行。


「カナ姉たちと一緒に帰ってくるまでは、念のため、皆さんまとまって行動して下さい。その方が安全ですから」


 ということで、俺と衣緖菜のマンションで皆で休憩だ。

 俺としては申し訳ない。


「悪い。主に俺の安全対策だろう、これって」


 学校の寮は安全だから、俺以外は寮に帰れば済む。

 香里奈さんは女子寮の誰かの部屋にいれば大丈夫だろう。

 わざわざこのマンションに来たのは、俺が一人だと危ないからだ。


「問題ないのです。寮よりこっちの方が、物が揃っていて広いのです」


「でもどうせ一緒なら、お店が開く10時くらいになったら皆で出かけない? 香里奈に説明した方がいいだろうし、何処か行ってみたい場所があるなら、そっちに行ってみてもいいし」


 メイは小中学校通して委員長歴が長いからか、割とあれこれ気が回る。

 この辺も俺より……なんて考えても仕方ないのだけれど。


「ありがとうございます。私の方は、今のところは大丈夫です」


「ならちょっと、ここのお風呂で試してみたいことがあるのです」


 陽菜さんが、何か怪しい笑みを浮かべている。

 何だろう。


「何を試すんだ?」


「温泉を空間魔法で直結して入れるというのは、私には考えつかない方法だったのです。これは健康と美容のためにも、是非試してみたいのです。ですが寮の風呂では、足を伸ばして入れないのです」


 香里奈さんと全然関係ない、個人的興味の方だった。

 おいおいと思いつつも、聞いてみる。


「ここでも温泉が出るのか?」


「つい今、調べてみたのです。だいたい1.5km位下の場所に、そこそこ濃い温泉水があるのです。島の温泉より色が濃くて、少しばかり効果も高そうなのです」


「それは試さないとまずいよね。都筑、いい?」


 あ、メイが賛成派に行ってしまった。

 仕方ない。


「マンションの配管に支障がでないければ、いいけれどさ」


「それじゃお風呂を借りるよ。都筑以外は手伝って!」


 香里奈さんまで連れて行ってしまった。

 何だかなあと思いつつ、俺は自分の部屋へ行って、学校用のタブレットとノートを出す。

 時間があるなら、英語コミュニケーションⅠの予習をやっておこうと思ったのだ。


 他の教科は予習をしなくても何とかなるけれど、英語だけはある程度予習をしないと授業で困ることが多い。

 来週分の予習は終わっているけれど、時間があるときにすすめておいた方がいいだろう。


 教科書の文章をパソコンで打ち込んでAIに投げてやれば、翻訳や、重要単語やイディオムの確認なんて事をしてくれる。

 だからスマホすら使えなかった中学時代に比べれば、大分早くて楽だ。


 ということで、タブレットとノートと筆箱をを持ってリビングに移動。

 テーブル上に放置しているノートパソコンを起動したところで。


「都筑都筑、これ凄いよ! 見た方がいい!」


 メイがそんな事を言っているので、仕方なく風呂場の方へ。

 うちの風呂は、決して広くはない。

 3畳くらいの洗面所兼洗濯機置き場を脱衣所代わりにして、2畳くらいの風呂場があるという、ごく普通のつくりだ。

 だから俺の他に女子4人いる状況では、隙間から見るという形になるのだが……


 浴槽に、コーラ色というか、濃い焦げ茶のお湯が満タンに溜まっていた。


「何か凄い色だな」


「効果がありそうでしょ。ということで、早速女性陣一同で交代で使うから。都筑は自分の部屋に避難して」


「わかった。でも入っても大丈夫か、これ」


「カナ姉が分析した結果、問題ないと判断する未来が見えているのです」


 問題ない様だ。

 なら仕方ない。


「わかった。それじゃ避難するから」


 俺としても裸女に目の前をうろつかれるより、避難していた方が楽だ。

 ということで、ノートパソコンと勉強道具一式を抱えて、自分の部屋に逃げ、扉を閉める。

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