↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺が魔法を使えた頃  作者: 於田縫紀
第21話 独り言

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
114/129

116 1日目終了

 同年代の女子の全裸も、数が多すぎればただの風景になる。

 これは俺が体感した事実だ。

 ただ風景だから全く気にならないかというと、そういうことも無いわけで。

 

「中で身体を伸ばせるのって、やっぱり気持ちいいね。向こうの世界にもこういった施設はあった?」


「カナ姉の農場にはあったよ。名称は洗体所だけれど、洗うのは魔法で出来るから、身体を伸ばして疲れをとるための場所だったな。回復魔法で疲れをとるのとは、また違う気持ちよさだから毎日使っていたよ。こっちの世界に来てからははじめてだけれど」


「寮の洗体所、ユニットバスは狭くてゆったり入れない。だから、ここはいい」


 そんなメイと結菜さん、陽菜さんの会話に興味をもっても、注意して聞くのはやめた方がいい。

 つい言葉に反応してとっさにそっちを見てしまって、見えてしまうなんてことがあるからだ。


 目をつむっていても、俺は遠くを見る魔法を使える。

 だから興味をもった時点で魔法が発動して、見えてしまうなんてことがあるわけで。


 おかげで最年長の花音さんよりメイの方が胸が大きいとか、胸が大きいのも目を引くけれど、小さめなのもそれはそれで……

 なんて、しょうもない事まで思ってしまうわけで。

 しかも何人かには、その思考が見えてしまっているという地獄。


 おまけに全員、風呂が長い。

 花音さんや結菜さん、衣緖菜の魔法があるから、身体を洗う必要がない。

 だから最初から湯船に浸かっているのだけれど、最後に湯船に浸かった俺がもう限界という感じなのに、平気で長湯してやがる。

 

 なのでもう諦めて、最初に上がってきた。

 持ってきた短パンとTシャツに着替えて、俺の部屋だろう6畳間に移動。

 自分用の布団を押し入れから出して敷いて、まだ寝るには早いのでスマホで時間つぶしをしていたところで。


「あ、いた、都築」


 短パンにTシャツという姿の衣緖菜とメイがやってきた。

 やっと風呂から上がった様だ。

 髪は魔法で完全に乾かしている様だけれど、風呂上がりで上気した肌が何かエロい、なんてことは言ってはいけない。

 思うのは止められないし、それを読む人もここにはいるのだけれど。


「何だ?」


「皆、待っているよ。こっちの部屋」


「布団は収納していく」


 何だ何だという間に連れられて、大広間へ。

 入った瞬間、悟ってしまった。

 俺はもう、あの六畳間に戻れないということを。


 大広間にあったのは、何型かわからないけれど大きい平面テレビ。

 そしてその前に布団を敷いて、横になってテレビの方を見ている花音さんたち。


 衣緖菜が皆の並んでいる端に俺の布団を出した。

 やっぱりここで寝ろという事だろう。


「それでは全員揃ったから、ビデオ鑑賞会を始るよ。今回は合宿内容にあわせて、サバイバルもののアニメにしてみた。12話あるから、眠かったら途中で寝ても可。でもいびきは禁止ということで。それじゃスタートするよ」

 

 中央の布団で横になっている結菜さんがそう言って、手元にあるノートパソコンを操作する。

 大画面のモニターで、ほのぼの系っぽい女子のアニメがはじまった……


 ◇◇◇


 ゆるふわアニメとおもったら、ゾンビ物だった。

 こんなの無人島で孤立している時に見るものじゃない!

 面白かったし、最後までみてしまったけれど。


「もう12時を回りましたし、今日はこれで寝ましょう」


「その前に、皆でトイレに行かないですか」


 トイレなんて廊下に出てすぐだし、1人で行った方が他の人を待たないで済むからいいだろう。

 というのは、あくまで通常の場合に言えること。

 陽菜ちゃんが何故そう言ったのかは、今の俺には理解出来る。

 

 何せゾンビものの話を5時間近く見た後なのだ。

 アニメだし、絵はゆるふわ系に見えるけれど。

 俺ですら、個室で寝ることにならなくて良かったと思えるくらいだ。


「なら全員で行きましょうか」


「そうね。私も賛成」


 花音さんやメイまでこんな感じ。

 結果、俺を含む全員でぞろぞろトイレに行って、手を洗って、そして横になって、電気を消して。


 そして俺は気付いた。

 同じ部屋で、女子7人と寝ているという事実に。

 眼を閉じても、寝息だの気配だの魔力だのでわかるのだ。

 

 先程風呂に一緒に入ったじゃないかと言わないでくれ。

 あれはあれ、これはこれ。


 風呂に裸で入るのは、身体を洗うためだから当然だ。

 しかし布団というのは、寝る他にナニする場所でもあるわけで、実際普段は衣緖菜とあれこれしているわけで……


 もちろん今回は皆との合宿だし、そういうことをするつもりはない。

 でも横に衣緖菜がいるのは、目を閉じていようと魔力でわかってしまう。

 ついでに言うと、その先にメイがいて、隣が結菜さんで……なんてのも。

 

 結果、悶々として眠れない。

 かと言ってこのままでは、スマホで時間を潰しても眠れない気がする。

 仕方ない、最終手段だ。

 俺は小声で、隣の布団に頼む。


「衣緖菜、すまない。睡眠魔法を6時間分くらい頼む」


「わかった」


 返事と同時に意識が薄れていた。

 こういう場合は、魔法は便利だ。

 何故こういった事態になったのかを考えると、そう言い切れない気もするけれ……ど……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。