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「恋愛というモザイクに刻まれたリストカットの傷痕」
わたくしは女性に依存しやすい体質、とか恋愛体質みたいに濁しましたけれど、自我がおさないのかもしれない。
たいていは歳上のひとと付き合った。付き合った、までいかない糢糊としたフェーズも色硝子をかさねる様にかさねたんです。
だから恋愛モザイク画はがしゃがしゃになっているんですけれど。
そのカオスのうずの中心には、けれどもけれども。
ひとりの人妻がいて、そのおんなが渦巻の全体を印象しているんです。象嵌された熱いくうきの宝石みたいに。
おんなの細く白いてくびには、いく条も カミソリのきずあと があり、肉のコブになった箇所とか、かれた薔薇組織みたいに引き攣れた箇所、はんたいにうつくしい真珠の銀線の箇所など混在していて、まさしくそれこそモザイクの暗示だった。
そのモザイクはことあるごとに光に照り、 わたくしや世界が識ったことのない いきものがわらう様だったんです。
其れだけのはなし。




