「三体」
「三体」
ここ最近、「三体」三部作を猛スピードで一気読みした。暇さえあれば「三体」を読む。そんな日々だった。人生史上これほど面白い小説は読んだことはない。一作目は思想小説傾向が強かったかな。二作目に入って、スパイ小説っぽくなり、敵の三体人の軍事力の全貌が明らかになり、実戦に突入。三作目はロマンティックなラブストーリーを主軸にしつつスケールは三体世界との二項対立を超越して行く。イベントが膨大にあったので既に細かいとこはすっかり忘れ始めている。全シリーズを通して三体人と呼ばれる敵外星人の身体的な描写は全くない。宇宙人映画に共通するのは、宇宙人が出て来た途端に全部嘘っぽくなってしまう点だ。アバターみたいに人類に似すぎだと嘘っぽいし、全く似てなくてもタコとか何らかの地球上の生物に似てても嘘っぽい。全く何に似てなくても、人類が思いつく範囲の姿だと結局嘘っぽいし、嘘じゃない宇宙人を見た記憶がない。「三体」はその点、物語内に外星人は登場はするけど外見的描写はなく、人類側のキャラとも全く接触しないので、読者は三体人の外見に対して終始無知のままを押し通して、宇宙人絶対嘘問題を賢明にも見事回避していた。
三作目「死神永生」では、大分「インターステラー」にパクられているディテールが頻出する。ブラックホール、高次元世界、宇宙都市、宇宙船とか。大分クリストファー・ノーランに借用されてたなと思いつつ、また「インターステラー」を見たくなった。見てみるとこっちはこっちの良さとオリジナリティがあって、例え借用があったとしても、すごい名作だなと思い直した。まずは、セリフがいい。名台詞っぽいセンテンス考えるの得意だなと思った。「そんなの可能じゃないよ!」「だが、必要だ」 ちょっと日本語に意訳すると名セリフっぽくないけど。後、裏切り者とのやりとりも面白かったなあ。それとそもそもストーリーと構成が完璧だった。きっちり伏線回収しつつミスリーディングをちりばめて意表をついたりして。改めて見直した次第です。ただ難を言えば地球からの電波メッセージがどういうメカニズムで別の銀河を冒険する主人公まで届くのか謎だ。少なくとも数万光年くらいは離れてるだろうから、電波通信が到達するのに数万年かかるか、そもそも遠すぎて届かないはずだけど。ストーリー上やりとり出来ないと話が成立しないので分かってて仕方なくそうしたんだろうけど。




