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ウチの魔王様が、すみません!  作者: ホマージュ
第二章 後を引く余韻
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第二十四話 求めているのは王子様②

アンナさんの絵を描いたり、

色々絵を描いたりもしてみて最近つくづく思うのが、

「あー、俺って服のセンスねーわ。」そう、洋服のイメージが湧かないのです。

キャラクターデザインとかしてる人とか、世の中の色々なキャラを見てつくづくセンスの壁を思い知らされます……

そして最近めっちゃ寒い……



「あの……本当にごめんなさい。。。」

「いえいえ、ビックリはしましたがあまり濡れてもいませんし、大丈夫ですか?」


「はい、ちょっとむせただけなので……すみません」

「大丈夫ですよ どうぞ、座ってください」

「失礼します……」


「ちゃんとお会いできてよかったです」

う。

迷惑をこちらからかけてしまった手前、オリビアを泣かせるな!とか口が裂けても言えない……。

現状、コイツがいないと私は大いに困るのだ。

そもそもなんでこの依頼受けたんだ、コイツ。

ジト、とした視線に何か気づいたのか目の前の男は軽く咳払いをした。

「すみません、申し遅れました。僕は明日葉、アシタバミノリといいます」

「あ、その……アンナです」


「いやぁー、でも依頼者がどんな人なのかとか種族も性別も記載が無いし、

わからなかったので アンナさんがかわいらしい人ですごく嬉しいです!

男性相手だったらどうしようかとも考えていましたよ……ハハ」


ストレートに言いすぎだろ、くそ!調子狂う。。

だが……

性別も種族もわからなかった?

それが本当なのであれば


「……そうですか。じゃ、じゃあどうして受けてくださったんですか?」

「お恥ずかしい限りですが、何もわからずよく見てみようと思い依頼用紙を持ったら受けるって事になってしまいまして……」


……そうか、コイツは。

だったら

「えっと、早速ですが依頼内容のすり合わせを進めていきたいと思います」

「はい、お願いします」

深く考えるな。

この笑顔もお金(6000G)のために被っている面だ。


そして私は依頼に至ったいきさつと求める事を大まかに説明した。


『親元を離れるために付き合っているフリをしてほしい事』

『また、一人暮らしに向けてそれに必要な協力をしてほしい事』

『確実に両親と話し合いをする機会があるので説得にも協力してもらう事』


それに今日から家を出るつもりなのだ。

今日からの宿も探さなければならない。

とりあえず、店を出て暫く泊まるとこも探す。


会計時に財布を開き思い出した。

金が、無い。

いや、あるのだが宿の連泊代を払えるだけの金額が財布にないのだ。

当然、明日葉に渡す報酬も。

そのお金は現在両親の手中にある。

父を欺くためには男のニオイを付けなきゃで、

トランクを取り返せなかった場合はお金が手に入らない。

宿は先に用意しておかなければいけないのに……。


ダメだ、詰んでいる。。。

少し泣きそうだ……



私の異変に気付いたのか明日葉は「大丈夫ですよ」と優しく笑いかける。

何も大丈夫ではないというのに。



今の私の協力者はこの男だけなのだ。


「あの……えっと今気づいて申し訳ないのですが、トランクの中にお金が入ってて、それを今ギルドに押し掛けてる両親が持ってて……」

「なるほど……そしたら僕も今はそんなに手持ちがありませんのでちょっとついてきてください。」



「はい、すみません……」

ハァァ……なんでもかんでも頼りっぱなしで本当に申し訳なくなってくるし不甲斐ないしで、自信をなくしてしまいそうだ。

こんななのに文句ひとつ言わずに献身的に接してくれる明日葉。

あぁ。オリビアはいい人をつかまえたんだな……。


暫く明日葉について行くと見知ったバーに到着した。

ここは……


明日葉は

「ちょっと待っていてくださいね」

と言うと2階に上がっていき、数分後1階に降りてきてカウンターに向かう。


「アンナさん、コレ。」

そう言って明日葉から手渡されたのは鍵だった。


「何から何まで本当にすみません……!宿代も必ず返します……!」

「ハハ、報酬を頂くときで構いませんよ。あと部屋、隣ですので何かあったら言ってくださいね」

なんという、紳士……

さり気ない気遣いと優しい笑顔にオリビアに対する罪悪感と嫉妬めいた感情が渦を巻く。


鍵をもらっても、宿に泊まるなんて人生初だ。

「少し、部屋を見てきてもいいですか?」

「案内しますよ」

バーには寄ったことはあるが2階にあがるのも初めてで少し緊張する。


「ここです、今は鍵が開いた状態ですので外出するときや入室後は施錠を忘れないでくださいね。」

部屋は2階の角部屋だった。

明日葉に軽く微笑んで部屋の中に入る。


「フゥ。手間ばかりかけさせてしまって、申し訳ないな……。」

それに結構イロイロ色眼鏡で悪いイメージを持っていたのも拍車をかける材料になった。

明日葉さんは優しくて気遣いの出来るいい人なんだ、オリビアが好きになるほどに……。



ん?

何やら私の部屋でバフバフと音がする。

部屋は狭いがベッドの方へ進めば、子供がベッドの上で飛び跳ねていた。


「えぇ~、だれ?」

「ぬ?主こそ誰じゃ、ワシはマオ」

「ワシ?」

一人称変……じゃなくて、

あれ?明日葉さんこの部屋って言ってたよね??


一度部屋の外に出てみれば明日葉さんが待機していた。

「あの……部屋に」

そこまで言いかけた途端、先程の子供も部屋から出てくる。


「あしたばー?変なやつ入ってきた。」

「あ、コラ。変なやつはお前だ。お前はコッチ!」

「ふーん、なんだ別の部屋を借りたというからワシの部屋かと思ったわい」


え。子供?明日葉さんの??


そしてその子はまた橋の部屋に向かいドアを叩く。

その部屋から出てきた女はシスターのようないでたちで

「あら、マオちゃんりんごあるわよ」と子供を部屋の中に招き入れる


廊下に立つ私と明日葉さんに気付いて軽く会釈をして部屋に消えていった。


え?妻子持ち!?

この男……どういうつもり??

オリビアをだましているんだ、危うく私も懐柔されるところだった、このスケコマシめ!!


「明日葉さん、ご結婚されているのですか……?」

怒りと悔しさに声が震える。

「いえ、あの子は孤児で、親を一緒に探しているのです」

う……

「で、ではあのシスターさんは??」

「彼女は街道の結界を張り直す依頼で同行して頂いているシスターさんです。」


……そっか。

そうだよね、私ったらまた失礼なことを……

何も言えず部屋に入り、鏡の前でポーチから取り出した櫛で髪を整え梳かす。


うん、この人は大丈夫。

部屋をよく見るのは戻ってからにしよう。


部屋の鍵を閉め、明日葉さんと再び合流する。


「行きましょう」



気持ちの整理はもうついた。





アンナさんの視点はいったん終了になり、次回から明日葉視点で御座います。

アリシアも更新予定なので年内の更新は厳しいかもしれません……

でもなるべく第2章のキリのいいとこまでは行っておきたいな……

長いけど第二章のまだ序盤なんです、これでも。。。。。。


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