3.中学2年生一役トップスターへ
中学入学初日、私は緊張していた。
小学生時代は、同級生から遠巻きに見られていたのもあり、友達ができた事が無いのだ。
私は周りから常に浮いていた。
中学校は日本で一番の進学校だけあり、会社の社長令嬢、令息、皇族なども通ったりする。
私は3年ほど芸能活動もしていないので、あまり注目されないのでは無いかと思ったいたが、私を見た瞬間に皆が驚くのが分かった。
「桜井ソフィアだ!」
スマホで写真を撮られる。
ここでも遠巻きに見られるのか…と落ち込んだ時に…
「勝手に人のことを写真撮るのはダメだよ。」
芸能界にでもいそうなイケメンくんが、私の側に立って皆に言ってくれた。
「大丈夫?僕、三条 拓也。」
「ありがとう。私、桜井 ソフィア。」
「知ってる。有名だもんね。」
爽やかに笑うイケメンくん。
「私、岡本 綾よ。三条は幼馴染なの。よろしくね。」
可愛らしい女の子が後から来て私に挨拶をしてくれた。
「桜井 ソフィアです。こちらこそ、よろしくね。」
私にこんな気軽に学校で話しかけてくれるのは初めてでドキドキしたけど、話しかけてもらえたのが嬉しかった。
ずっと友達というものに憧れていた。
2人は同じクラスで、すぐに仲良く慣れた。
すると、小池 由奈、清田 誠、石井 淳二が私達の輪に加わり、よく一緒に話すようになった。
皆はそれぞれ部活をやっていたけど、私は動画のアップ、インスタなどが趣味になっていて、入部しなかった。
フォロワーはどんどん増えていった。
音楽はギター、ピアノもよく演奏するようになり、更には自分で作詞作曲をして弾き語りも始めた。
再生回数は驚く程伸びて、メジャーデビューのお誘いがアメリカから来るようになった。
私「実はメジャーデビューのオファーをアメリカのレコーディング会社からもらってるんだ。」
三条「え、凄いな。ソフィア、アメリカに行っちゃうの?」
私「これからはアメリカと日本を行ったり来たりすることになるよ。せっかく優徳に入学したからには卒業もしたいし。リモートで授業を受けさせてもらったり、テストに合わせて帰国したり、出来るだけ日本で授業を受けられるようなスケジュール調整することになったんだ。」
岡本 綾「今までみたいに会えなくなるのは寂しいけど、ソフィアがアメリカの学校に転校にならなくて良かったー。せっかく仲良くなったし、一緒に卒業したいもん。」
私「私もだよ。実はみんなが私の初めての友達で、離れ離れになりたく無いなぁって。」
みんなは私が学校を辞めない事を喜んでくれた。
仲良くなってから知ったのだけれど、三条 拓也は三条財閥の御曹司だった。
日本で一番大きな財閥の御曹司が、まさかこんなに気さくなイケメンだとは思わなかった。
当然物凄くモテたけど、彼は私達のグループでいることが楽しいようで彼女は作っていない様子だった。
私も自分で言うのも何だけど、数え切れないほど告白されても、誰かと付き合おうという気分には不思議とならなかったし、「今は誰とも付き合うつもりは無い」と返事をしていた。
アメリカでのレコーディングは、私を夢中にさせた。
今まで以上に音楽にのめり込み、作詞作曲にも没頭して、色々な人からインスピレーションも得た。
アメリカで音楽活動を始めて1年後の中学2年生の8月、私はメジャーデビューをした。
学業と音楽活動、とにかく忙しい日々。
アメリカ、日本など、世界17ヵ国で一位を獲得をするほどの大ヒットを記録をして、一役世界のスターになり、私の生活は一変した。
私が世界ツアーをすると、どこの国からも熱狂的に歓迎された。
ステージでは大量のアドレナリン。
大歓声に酔いしれた。
自分が自分じゃ無いような、信じられないような気分。
称賛の嵐に、自分は凄いんだと錯覚しそうになる。
味わった事の無い最高の気分。
終わった瞬間の虚無感。
自分の一言一言が注目されて、意図しないように伝わる事も多くて、常に自分の発言、行動は正しいのか自問自答するようになった。
皆を失望させたら、飽きられたらと、不安だらけ。
自分の気持ちのアップダウンについていくのは難しくて、不眠、頭痛、嘔吐をした。
外を歩くとすぐに知らない人に囲まれるから、ボディーガードに囲まれながら歩いた。
いつもパパラッチにも追われた。
私のお金、名声の為に近づいてくる人も多くて、裏切られる事も多かった。
アメリカでは尊敬するの歌手達からドラッグも誘われた。
日本で生まれ育った事もあり、ドラッグは絶対にしないと決めていたのでしなかったが、尊敬する歌手達の気持ちが痛いほどに分かった。




