10.アランと交際スタート
「アランともお互いに支え合っていけるような関係になりたい」と話すと、凄く嬉しそうにするから、私も嬉しくなった。
「キスしていい?」と聞かれて、驚いたけど、頷いてしまった。
優しく触れるだけのキスをされて
「ソフィアが好きだ。」
と言われると
「私もアランが好き。」
と答えていた。
もう、自分の恋心に蓋をしている事なんてできなかった。
お互いにきっかけは映画の恋愛だったけど、私達は私達自身にもお互いに惹かれてしまった。
「僕はソフィアを大切にしたい。これからはお互いに支え合って生きていこう。」
アランが私を大切にしてくれてるのが嬉しかった。
しばらくは私達の交際はお互いのマネージャーと親しい信頼できる知人以外には秘密にしようと話をした。
帰ろうとして気づけば個室のレストランで2人きりになってから3時間が経っていた。
彼と離れるのは寂しく感じた。
アランとの食事は、お互いレストランに出入りする時間をずらした上で変装していたのに、パパラッチに撮られてしまっていた写真が出回ってしまった。
スティーブとソフィアのデートから3ヶ月後、次のソフィアのお相手はアランとのデート、同じレストランの個室にに3時間アランと私が2人きりでいたと書かれていて、マネージャーにアランと付き合い始めた事を伝えた。
マネージャーと話が終わると、スティーブ、三条、清田から不在着信が来ているのに気づき、スティーブにビデオ通話をした。
「スティーブ、電話出れなくてごめんね。どうしたの?」
「アランとデートしたって本当?」
「うん、私アランと付き合うことにした。ごめんね。」
「…え?それって本当?僕とは付き合えないって事?アランが好きなの?」
「アランと映画の撮影をしてから、ずっと自分の気持ちを誤魔化してきたけど、私はアランが好き。」
「目の前が真っ暗になったような気分だよ。ただ、ヒロイン役の感情をそのまま引きずってるだけじゃなくて?」
「映画の完成披露試写会で彼とたくさん一緒に過ごして、レストランで一緒に食事をして私はアラン自身も好きなんだって自覚したの。」
「どうして、どうして僕じゃダメなの?君に突然ホテルのルームキーを渡してキスするような男がいいの?僕はソフィアを愛してるよ。アランよりも君を愛してる。どうしたらソフィアは僕を好きになってくれるの?…僕を選んではくれないの?」
スティーブの言葉に胸は痛んだけど…
「ごめんなさい。私は自分の気持ちには嘘をつけない。アランの事を好きなのに、スティーブを選ぶ事なんてできないよ。」
「アランは遊び人で有名なのに、目を覚ましてよ。」
「アランは私に対して誠実だよ。変わろうとしてくれてる彼を応援したい。」
「人はそんな簡単には変われない。ソフィアが傷つくのなんて見たくない。僕ならソフィアを幸せにするよ。」
「私はアランと支え合って生きていきたいの。」
「ソフィアが誰の事を好きで、誰と付き合ってても、僕は君だけが好きだ。」
「人の心は変わるわ。」
「だったら、ソフィアの心も変わるでしょ?いつか僕を見て欲しい。」
「ごめんなさい。期待させる事なんて言えないの。これまで通り、スティーブは大切な友人だよ。」
「友人か…。恋人になりたいけど、ソフィアに会えなくなるよりは全然いいけど、やっぱり僕はソフィアの恋人になりたい。君以上に好きな子なんて現れないよ。君に僕以外の恋人ができたなんて。。ずっと君が好きだったんだ。。僕はソフィアさえいてくれれば他には何もいらないのに。。諦める事なんてできないよ。」
泣いてるスティーブは初めて見た。
「ごめん、スティーブ。」
「ソフィアが謝る事じゃないよ。」
「でも、ごめん。」
スティーブと長く電話していたので、三条と清田には明日帰国するからその時に話そうとメッセージだけ送ってから帰国した。
「ソフィア、アランとデートしたって本当?」
「実はアランと付き合うことにしたの。」
「えっ、ほんとうに!?スティーブでもなくて、アラン?」
「やめとけよ、ソフィアもあんな女ったらし好きじゃないって言ってたじゃないか。」
「好きじゃないって、自分に言い聞かせていただけだったの。」
「なんだよそれ。」
「確かにきっかけは映画で恋人同士の役をして好きになったけど、アランと過ごして自分の気持ちはごまかせなくなった。」
「でも、アランと付き合ってもソフィアが傷つくだけだよ。やめときなよ。」
「アランは変わろうとしてくれてるし、私を大切にしてくれるよ。私は変わろうとしてるアランを応援したいの。」
「どうして、アランなんだよ。アランだったら僕の方がいいじゃないか。確かにアランはかっこいいかもしれないけど、ソフィアを幸せにできるとは思えない。せめて、まだスティーブの方が君を幸せにしてくれるんじゃないか。」
「俺もそう思うよ。アランと付き合うのは考え直せよ。」
「お願いだからアランじゃなくて、僕と付き合ってよ。付き合ってくれたら僕の全てを捧げるよ。僕の方がソフィアを幸せにする自信がある。愛してるんだよ、ソフィア。」
「ごめん、それでも私はアランと付き合いたい。」
三条と清田はとても落ち込んだ様子で、ソフィアの幸せを願ってる、何かあったらすぐに相談に乗るからと言ってくれた。
私とアランはお互いに付き合い始めた事を認めて、映画も含めて大きな話題になった。
私の演技も評価されて、今度はミュージカル映画の主演をする事が決まった。
アランと付き合い始めても、ロサンゼルスと日本では距離があってなかなか会えない。
いつもと変わらない日常をスティーブ、三条、清田とも変わらず過ごしながら、アランとは毎日のようにビデオ通話をしていた。
スティーブは前回一緒に遊べたのがとても楽しかったみたいで、5月にまた日本にお忍びで来て、今度は土曜日にたっぷりみんなで遊んだ。
みんなで遊園地に行って、とても楽しかった。
日曜日は一緒にスタジオで曲を作ったりした。
スティーブには今度は直接、アランと付き合うのを考え直すように言われたけど、私はアランとは別れないし、今は毎日のように彼とビデオ通話するのが楽しい事を伝えると、やはり落ち込んでいた。
アランは付き合い始めて1ヶ月の高校一年生の5月にビデオ通話で
「来月はソフィアに空いにお忍びで日本に行くね。デートしよう。」
と言ってくれた。
私はアランとの初デートに浮かれた。




