24.会議 事件番号 葬 13ロ 8号
めんどくさい自称兄と、会議室のドア3歩手前で、私たちは制裁部の高崎と佐藤になる。
「「お疲れ様です」」
どうやら私たちが最後だったらしく、急いで座ればすぐに会議が始まった。今回の司会は、このふざけた兄だが、スイッチが入るとちょっとムカつくけどかっこいいんだよな。
「司会を務めます、高崎大輝ですよろしくお願いします」
私たちの他に、救済部、処理部、措置部から合計で11人が出席。
「事件番号、葬13ロ8号。今回の葬暗対象は、3年前に崩壊した組織の生き残りにより形成された殺し屋組織です。任務は監禁された8人の女の子の救済。組織の男3人のうち2人を射殺による制裁、1人を拘束し措置部へ引き渡すことです」
弱い奴ほど人質をたくさん抱えがちだが、対象8人は最近の中だと結構多いんだよな。銃撃音は避けられないとしても、血は極力見せたくない。
「救済部の方には、図面の右奥の部屋で8人の保護をお願いします。想定では拘束対象のXが、保護対象を監視していると思われます。突入は佐藤が行いますので、入り口封鎖を男性陣にお願いしたいです」
Xを殺してはいけないし、女の子に怪我もさせたくない。
「救済部の多田です。今回は新人の山本も参加します。被害者と同性であることから、突入を想定しております。よろしくお願いします」
救済部の新人さんは、大卒ぐらいの女の子でかわいいな。あとでコーヒーでも買ってあげよか。それとも紅茶派かな?
「処理部の田中です。こちらも新人の近藤が入ります。開始後は外で護衛、処理時は初実践のため時間をいただきたいと思います。できれば綺麗にサクッとやってくださいね、佐藤さん。よろしくお願いします」
処理部の新人さんは30歳ぐらい?噂では警察から流れてきたらしい。彼のために最善を尽くしたいとは思うけど、田中さんの上から目線で簡単に言うから、ムカつくので簡単に「はい」とは言いたくない乙女心。
その後も質疑応答では「佐藤がやります」とか「佐藤が担当です」と、各部署の代表が口にした。久しぶりの仕事なのもあって、ストレスかハンパない。あ、プレッシャーはゼロだよ?
「これを乗り越えたらデート、頑張ればデート、頑張ればデート……」
嫌なのは先陣を切ることじゃない。滞在時間に比例して、報告書の枚数が増えていくことだ。思いやられる未来を憂き、会議終了までひたすらおまじないを呟き耐えた30分間。
「それでは本日の会議を終了いたします」
「「ありがとうございました」」
あー、疲れた!背中が痛い。
「椿ちゃん、お疲れ」
「多田さん、お疲れ様です!」
「また損な役回りというかなんというか」
「多田さんがそっちにいるからじゃないですか」
「椿ちゃんが学生の時は助けてあげたじゃない」
「そうですけど」
私はアメリカの学校に通っていたので,在学期間は彼女がヘルプに来てくれていた。私が制裁部に来る2.3年前までは、彼女が制裁部の唯一の女性だったらしい。それが今や救済部の大黒柱になってしまった。
「佐藤さん、今回もお願いしますよ」
「田中さん、お疲れ様です。もう少し優しくしてくださいよ。書類の枚数が増えるじゃないですか」
「椿ちゃんなら大丈夫でしょ?」
「僕の妹は素晴らしいので大丈夫です!」
これさえ頑張ればデート、映画館デートが私を待っている。落ち着け私!
1つ得を積めば、綿貫さんの笑顔を1つ拝める。そう思おう、そうしよう。じゃないとやってらんない!




